学生に多い成長痛の1つオスグット。お皿の下の所に痛みが出てきて、骨が出っ張ってくる病気です。病気というと何だか悪い感じがしますが、そんなことはありません。

オスグットになった著名人をご紹介しましょう。

・清武弘嗣選手(プロサッカー選手)

・岩本貴裕選手(プロ野球選手)

・小芝風花さん(女優)

などオスグットは有名な方も結構なっています。
学生当時は痛みで悩んだみたいですが、今ではすっかり治り、しっかりとご活躍されてますね。

実際にオスグットを経験している当院スタッフのお膝を診てみましょう。

実際のお膝を横から見た写真です↓

ちょうどお膝の下がぼっこりと出っ張っていますね!

触ると固いですが、お皿よりも少しだけ柔らかい様な感じがします。

・思春期の運動をしている子に多い
・走ったりジャンプしたりすると段々痛みが強くなる
・しかし休んでいると痛みはほとんど無いこともある

先日バスケットボールをしている14歳の女の子が来院されました。走ったり、ジャンプしたりすると膝の下のところに痛みがあるとの事。始めは違和感程度にしか感じてなく、本人も気にしていなかったそうです。

しかし1週間経ったころからだんだんと痛みが強くなっていき、満足に走ったりジャンプすることが出来なくなりました。

 

1、ボッコリの原因は大腿四頭筋

太ももの筋肉は骨盤の所から、膝のお皿の下までビやーっと伸びています。この筋肉が骨の成長に追い付けずに、お皿の下の骨を引っ張ってしまうんですね。

太ももの筋肉は、足の曲げ伸ばしには必ず動かす筋肉です。スポーツなどで、走ったりジャンプを繰り返すと痛みが出てくる場所ですね。

身体の柔軟性低下(ストレッチ不足)が原因のこともあります。

筋肉が固いと、その分動きが悪くなってしまう為、骨を引っ張ってしまいます。

関節や筋肉の柔軟性があると、太もも筋肉の負担が上手く分散され、しなやかに伸び縮みすることで骨を引っ張らずに済みます。

 

2、もしもお皿の下が痛くなってきたら?

筋肉が骨を引っ張り、痛みが出ているので炎症が起きています。そこで生まれた熱を取って炎症を抑えないといけません。

アイシング

1回につき15分程度でOK

運動後、お風呂の後など積極的にしましょう。

 

②マッサージ

オスグットに対して1番関係してくる筋肉は、太ももの表にあたる大腿四頭筋という筋肉です。この筋肉を柔らかくしないとオスグットは治りません。

動画をご参考ください。

太ももの筋肉だけでなく、足全体をほぐしてオスグットに負担が掛からない様に行いましょう。

 

③ストレッチ

・伸ばしたい方を上に横向きになる
・足首を持ち踵をお尻につけていく
・30秒×3セット

【2人1組の場合】

・真っすぐうつ伏せになる
・もう1人はうつ伏せになった方の足首をもち、骨盤が浮かない様に持ちながら、踵をお尻へつけていく
・30秒×3セット

太ももの筋肉は1人でも十分に伸ばすことが出来るので、痛い方はしっかりケアしていきましょう。

【お皿下げ体操】

・膝を伸ばし
・手のひらでお皿を足の方に押す
・朝昼晩×10回

太ももの筋肉が骨を引っ張ると、お皿もつられて上に行くため、さらに痛みが強くなってしまいます。

④トレーニング

【スクワット】

・しっかり胸を張り
・踵(かかと)重心のまま
・お尻をそのまま垂直に落とすイメージ
・始めは10回からスタート

効率よく鍛えることができます。
大丈夫そうであればだんだん数を増やしていきましょう。

スクワットをする際に気を付けること

a,膝を痛める可能性がある
b,踵(かかと)重心が前に移動(倒れ込みそう)したり
c,お尻がそのまま垂直に落ちてなかったり

上記は正しいスクワット方法ではないので、フォームに気を付けて行いましょう。

また全身を使った運動もあります。

オスグッドはサポーターだけでは治らない!!再発させない根本的な治療方法

⑤超音波治療

超音波は、痛みが出ている骨組織を修復してくれます。
繰り返し当てていくと痛みが引く速度が早くなりますので、積極的に取り入れましょう。

 

⑥ハイボルト治療

当院の特別な治療法。
高電圧の電気を使って筋肉や関節の炎症を取っていきます。

太ももの筋肉の真ん中、内側、外側と広い筋肉の硬い所を高圧電気でアプローチ。反対側のハムストリングスに当てることで、膝の負担を軽減します。

骨の出っ張っている所にも直接あてることができ、痛みが分散し楽にすることができます。

オスグットの痛みが中々引かない子にオススメする治療です。

 

 

2、お薦めのサポーター

実際にAmazonで購入し、様々な学生に比較してみました。こちらをご参考ください。

小中学生のお膝の痛み「オスグッド」におすすめする「最適なサポーター」を厳選

 

新チームになったばかりの春になりやすい?

私も中学2年生の夏に、先輩が引退し新チームになったばかりの時に発症しました。新チームになりレギュラー争いをしていた為、練習もハードだったのが原因です。

繰り返す激しい運動もオスグットを発症するリスクになります。

その頃私は1年で身長が10センチ以上伸びており、成長期真っ盛りでした。

この状態で練習がハードになってしまったので、オスグットになる条件が揃ってしまいました。大きな太ももの筋肉が何度も勢いよく骨を引っ張るので、発症した後も悪化しやすいです。

初めは走っている時に膝の下に違和感が。。。

プレーには影響がなく、練習を休んでレギュラーを取られたくない気持ちの方が大きかったので、特に治療院に行くこともありませんでした。

ですが、次第に膝の下の痛みが強く・・。ランニングも本気で走ると痛みで満足に走れなくなり・・・。

新チームの大会直前に見学することになりました。

 

3、オスグットに有効なテーピング

スポーツでお皿の下が痛い「オスグット」にテーピング治療とストレッチを

・仰向きの状態
・テーピングする方の足をベットから出す

お皿の下から太ももにかけての貼るテーピング×3本
お皿の下に貼る10㎝くらいの長さ×1本
❖テーピングの切る長さは、貼りたい長さの半分に切るのがポイント。

①1本目はお皿の下から太ももの真ん中のラインをは貼ります。

 

貼り始めは、骨が出っ張っている上から始め、5cmほど引っ張ってからそのまま真っすぐ置くようなイメージで貼っていきます。

 

②2本目は太ももの内側に

 

貼り始めは1本目と同じところから。
今度はお皿の内側のラインを通り、1本目の貼り終わりに向かって貼ります。

 

テーピングは5cm引っ張り置くイメージなのは、どの張る場合も同じです。

③3本目は太もも外側に

 

内側と同じく、お皿の下からスタートしお皿外側のラインを通り、貼り終わりも真ん中の所に集めます。

 

④10㎝に切ったテーピングは、お皿と骨が出っ張っている間に貼ります。

 

骨の引っ張りを抑える効果と、貼ったテーピングが剥がれない様にするためです。

 

 

4、患者さんのその後

大会が迫っていた事もあり、練習しながら通院する形になりました。

安静が出来なかったこともあり、痛みが治まるのに時間がかかりましたが、サポーターやテーピングで痛みをカバーし、しっかり通院していて頂いたおかげで無事試合にも出場することが出来ました。

今ではほとんど痛くなることは無くご自身でもケアをされているようです。

 

オスグット経験者スタッフの後悔

私は中学の時に治療をきちんと行わず、中途半端に治療を止めました。

骨が出たまま固まった現在。調子が悪い日は膝の下に痛みがあり、自分で太ももの筋肉をほぐしてストレッチを行っています。

大人になってからも痛みが続いていますが、お医者さんからは

「痛みが強ければ、骨を削る手術しますね」

と。こうなってはもう遅いです。
今オスグットになっている学生の方は、きちんと今のうちにケアをすることをオススメします。私みたいに後悔をして欲しくはありません。

 

まとめ

オスグットは成長期のスポーツしてる学生の方が走ったり、ジャンプを繰り返し行うことで、お皿の下に痛みが起こる成長痛の1つです。

お皿の下までついている、お皿の筋肉(膝蓋靱帯)が骨を引っ張ってしまう為起こります。

放っておいても痛みが治まることはありません。成長が止まるまではケアを怠らず、治療を受けることをオススメします。

痛みが強い間は運動は控えましょう。

今回の様に、試合が重なり休めない場合もあるので、話し合いながらその方に合った治療をご提案致します。