「膝の下が、ポコッと出っ張ってきた」
「走ると段々膝が痛くなる・・・」
「ジャンプして着地すると、ジーンと響く」

膝のお皿の下が出っ張ってきて運動をすると痛む。。このようなお悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか。特にサッカーやバスケなどといった、ダッシュとジャンプが繰り返されるスポーツをしている10~15歳位の子達に多いと思います。

いわゆる【オスグッド】ですが、膝がどうなっているのか、どうすれば早く良くなるのか、効果的な治療法をご紹介します。

オスグットを治すには姿勢から

オスグッドは再発の可能性があります。本当の治療は「なぜオスグッドになったのか」をより深く追求し、根本的な原因を取り除くことです。

猫背でお尻が落ちた状態で過酷な練習を毎日こなしていれば、姿勢の良い子よりも明らかに多くのストレスがかかります。
オスグッドの場合、多くはこうした「姿勢の悪さ」から治していくことが必要になります。

姿勢を良くするには骨盤を上げることです。そしてその為にはご紹介するトレーニング、ストレッチを毎日行って下さい。

【トレーニング】

①バックエクステンション(脊柱起立筋、広背筋、僧帽筋)

  1. うつ伏せで寝転がり、手を頭の後ろに添えまる
  2. 胸と足を同時に浮かせて体を反らし、3秒間キープ
  3. ゆっくりと元に戻し、この動作を20回×3セット行う
  4. セット間のインターバルは30秒

②ニートゥーエルボー(脊柱起立筋、広背筋、ハムストリングス、大腿四頭筋)

  1. 膝をついて四つん這いになり、対角の手足を一直線になるよう伸ばす
  2. ゆっくりと縮めていき、お腹の下で膝と肘をくっつけ、その後、ゆっくりと元に戻していく
  3. この動作を10回×3セット行う
  4. セット間のインターバルは30秒
  5. 逆の手足も同様に行う

【ストレッチ】

・広背筋

  1. ストレッチマットやベッドなど柔らかいアイテムの上に座り、お尻から頭の先までしっかりと伸ばす
  2. 手を上げ、左手で右手の手首を掴み、ゆっくりと左前に倒していく
  3. 背中下部が伸びているのを感じたら止めて20秒キープ
  4. 元に戻し、右側も同様に行う
  5. 左右3セットずつ行う

・脊柱起立筋

  1. ストレッチマットやベッドの上に座り、両足を伸ばして、上半身を90度起こす
  2. 右足の膝を曲げて左足の外側に回す
  3. 左手を右足の向こう側に回して、体をゆっくりと捻る
  4. 呼吸を安定させて20秒キープ
  5. ゆっくりと戻して、逆側も同様に行います
  6. 左右3セットずつ行う

トレーニングもすとれっちも正しいポジションで行わないと狙ったところに効かずに、意味がなくなってしまいます。
鏡の前など、自分の姿を確認しながら行いましょう。

日常生活から良い姿勢を意識することも大事になってきます。まだ成長期である為、日々の意識付けで姿勢は十分改善します。特に勉強やゲームをしている時の姿勢に気を遣い、治していきましょう。

 

【オスグッド】ってなに?

オスグッドは正しくは【オスグッドシュラッター病】と言います。
お皿の下、「脛骨粗面(けいこつそめん)」(膝のお皿の下)という部分に発生する軟骨(なんこつ)の炎症です。

「脛骨粗面」に付着する「膝蓋腱」⦅大腿四頭筋(だいたいしとうきん)の延長⦆がジャンプやダッシュ、キックなどの動作を繰り返すことにより牽引され、成長期で骨になりきれていない成長軟骨が引き剥がされ、痛みを伴い出っ張ってきます。

そもそもオスグットの発生する箇所は、10代後半までは成長軟骨で柔らかい状態となっています。
人体の中でもかなり大きな「大腿四頭筋」が付着し、酷使すると軟骨が筋肉の張力に負けてしまい、引き剥がされてしまいます。さらに、中学生年代以降は練習の量も質も上がり、負担が多くなります。

そこで身体のケアが大切になってきます。しかし、疲れ果ててしまい、ストレッチなどをしないで寝てしまうという子もいるのではないでしょうか。成長期に発症しやすい理由はここにあります。

なる人とならない人の違いは?

同じ歳、同じチーム内、同じポジションでもなる人とならない人がいます。その違いは何なのでしょうか?

身体の構成は人それぞれ異なります。遺伝的要素だったり、環境的要素が身体の構成に関与します。その中で以下の要素

・大腿四頭筋の柔軟性低下
・ハムストリングスの柔軟性低下
・下腿三頭筋(かたいさんとうきん)の柔軟性低下
・大殿筋(だいでんきん)の柔軟性低下
・骨盤の後傾
・足関節の背屈(はいくつ)制限

これらがオスグットに影響を与えます。

発症する前のセルフケアが大切!!

【オスグッド】はセルフケアが大切です。先にも述べましたが、この年代は身体のセルフケアをおろそかにしてしまう事が多いです。理由は後回しでも構いません。まずはセルフケアの習慣を身につけるようにしましょう。

・練習前のウォームアップでよく使う筋肉をしっかり温める
・練習後のクールダウンでアイスマッサージなどで冷やしたり疲れを取り除く
・日ごろから入浴や下半身の筋肉の入念なストレッチで柔軟性を高めておく
・骨盤を前傾させる為、広背筋(こうはいきん)、脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)、腸腰筋(ちょうようきん)のトレーニング
・肩甲骨の動きを良くする為のエクササイズ
・1年間で伸びた身長を把握し、一番伸びた時期は注意する

以上のことで予防できます。

オスグッドにオススメなストレッチ

もし、ストレッチのやり方が分からないという方に短い時間で出来る簡単なストレッチをご紹介します。

これはオスグットで問題となる「大腿四頭筋」と「ハムストリングス」を軽めにストレッチ出来る内容となっていますので、症状が強い人でも行えます。
ストレッチは毎日継続して行うことが最も大切です。逆に毎日行わなければ意味がありません。
まずはストレッチを習慣化させることを目標に続けてみてください。

太ももの太い子は要注意!根本的な原因は骨盤の後傾?

参考文献:株式会社SSS

オスグッドの様なオーバーユースによる怪我を減らす為には練習量や負荷を経らすことが大切です。
そしてもう一つ大切なのは良い姿勢です。良い姿勢というのは骨盤が起き上がっている姿勢の事で、骨盤が起き上がっていると膝が伸び、足の負担が減ります。
しかし、多くの子供達は骨盤が後傾した悪い姿勢になっているのです。お尻は垂れて膝が常に曲がっていて、大腿四頭筋にはストレスがかかりっぱなしになり、付着部へのダメージにつながります。
オスグッドになる子はこのような状態になっていることが多いです。

オスグッドだけでなく怪我全体のリスクを減らし、疲れにくくもなりますので良い姿勢をつくるよう意識してください。

ヨーロッパではオスグッドになる子ほとんどいない

日本に比べ、サッカー大国のスペインやドイツではオスグットになる子はほとんどいません。
その理由は

・練習量の少なさ
・骨盤の後傾がない
・身体の後面を使うのがうまい

というところにあります。

筋肉というのは当然使えば発達し、太くなります。太くなった筋肉は力が強くなり、付着部へのストレスは大きいものになるのです。
スペインの子供達は練習量の少なさゆえに余計な筋肉がついていません。なので付着部へのストレスも少なくなり、オスグッドを発症しにくくなります。

欧米の人たちは先天的に骨盤が起き上がっているので、膝などに負担がかかりづらいのです。さらにには走る動作やストップ動作の時に、日本の子は骨盤が下がっているため、太ももの前にストレスがかかり、筋肉が必要以上に大きくなってしまいます。小学校高学年からそういった子が増えてきて、痛みが出やすいです。

もしもオスグッドになってしまったら

参考文献:日本整形外科学会

オスグッドになってしまったらダッシュやジャンプ、ストップ動作を伴うメニューを控えるなど、練習量をコントロールします。
テーピングやサポーターをつけて練習するのも一つの手です。サポーターは大腿四頭筋のストレスを軽減し付着部への負担を少なくすることが出来ますので日常生活でも活躍します。
痛みのひどい場合は練習を休み、症状が落ち着くまで安静にする期間が必要になるでしょう。痛みが無くなれば、軽いメニューから徐々に練習強度を上げていきます。
練習終了後は必ずアイシングやストレッチを行い、ストレスを軽減させます。これをせずに練習を繰り返していると悪化し、歩けないくらい痛くなることもありますので注意して下さい。

 

テーピングは四頭筋を包み込むように

 

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[オスグッド・シュラッター病] 当時ペガサスという無敗のミニバスチームに通っていた、女子。 試合中、速攻アタックをしようと切り返した所、膝に痛みが…。 オスグッド症状が出ていました。 施術後に、テーピングして痛みの緩和に繋がりました! 現在は中学生となり、バスケットに励んでいます。 #ミニバス #小学生女子 #バスケットボール部 #ペガサス #テーピング #オスグッド #内側半月板 #学生 #疼痛 #横浜 #金沢文庫 #釜利谷 #整骨院 #和ごころ整骨院 #Kneeache #quadricepsfemorismuscle #Medialmeniscusboard #taping #bodydesign

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様々な貼り方がありますが、大腿直筋・中間広筋は必ず貼ります。

オスグット部位は、少し圧迫しながら貼ることにしています。

体型や運動の動きが人によって違いますので、1人ひとりに合った最適なテーピングを心掛けています。

 

まとめ

オスグッドは発症してしまうとかなり厄介です。再発を繰り返したり、大人になっても痛みを引きずる事があります。
まずは発症しないように毎日のセルフケア、姿勢の気配りを怠らないなど予防が大切です。

日本はどのスポーツにおいても、幼少期からハードな練習を課します。その結果、オーバーユースによるスポーツ障害が多くなってしまっているのです。
良い姿勢は、スポーツ障害を引き起こさないだけでなく、パフォーマンスの向上にもつながってくるポイントです。良い姿勢を意識してプレーすることは、様々な点において大きなメリットを生み出します。