大きく口を開けた欠伸(アクビ)をすると、顎が外れそうになった!!そんな経験はありませんか?
①リンゴをかじろうとすると耳の奥が痛む
②モグモグご飯を噛んでいるとゴリゴリ音が鳴る
③ステーキや焼き肉を10秒以上噛んでいると顎が痛くなり食べきれない・・・
この様な症状では顎関節症(がくかんせつしょう)の疑いがあります。
特に若い女性に多く見られ、顎が痛くて美味しく料理が食べれない!!ということになります。
「顎が痛いときはどこの病院に行けば良いのか?」
「歯医者さんでは痛み止めだけで、顎のリハビリ方法がいまいちわからない」
歯医者さんでは勿論ですが、実は整骨院・接骨院でも顎の治療は可能です。
ベテランの先生であれば完全に外れた顎を瞬時に整復することも可能です。
私はラグビーのタックルを失敗し、顎が外れた為整骨院の先生に大変お世話になりました。それはそれは大変で・・・しゃべることもできません。。。
昨今では、顎が外れた方はそのまま口腔外科へ行かれますが、その後のケアをしている所は限られています。かつ自宅での顎のケア、痛みの減少には何をすれば良いのか不透明ですね。
そんなお悩みの方に是非お勧めする林式頭蓋治療があります。以前勤務していた上司(林先生)に教わったやり方で勝手に命名しました。上司は以前歯科技工士だった為、顎のプロフェッショナルスキル・理論をみっちり伝授して頂きました。ありがとうございます!これを誰でもこなせる様にオリジナル化したものです。同業&プロの方でも十分通じますので、ご参照下さい。
顎関節症とは?
食物を食べる動作の際に、痛くて噛めない!!しゃべろうとすると顎に違和感が残る!!
というのを様々な原因をひっくるめた総称です。こちらに超詳しく記載されています。大まかに4つに分類されます。
参照:さとう歯科医院
Ⅰ、開口障害
お口を開く際に、上手く開かない・開ききらないこと。
もしくは口を開こうとすると外れそうで怖い感覚があり、開きたくない。次第には全力で気持ちよくアクビができないといったお悩みに。
Ⅱ、顎関節痛
ご飯を食べる際に、毎回顎が痛い。
楽器を拭こうとする瞬間に痛む。
スポーツ中に力を入れようとする際に痛む(ピッチャーは歯を食いしばって投球する為、奥歯がすり減っていたり、顎の骨が薄くなったりもします)
Ⅲ、顎関節雑音
口を開く度に「カクンカクン」とこもった音が聞こえる。
カラオケでノリノリで歌おうとすると「コリッ」と聞こえてノレない。
ご飯を食べていないのに、ふとした瞬間「ミシっ」と鳴る。
Ⅳ、上記3つ以外
産後の女性に多い気がします。
出産時イキム為に、顎に強力な負荷がかかり産後急に顎が痛くなったり。
他、精神的に病んでいる方にも現れたりも。
顎が痛くなるのは何故??関節円板の働きを知ろう
顎というのは上顎と下顎がクッションによってスムーズに動かされています。このクッション(関節円板)がズレてしまったり、無くなってしまったりすると骨同士がぶつかり、注射・手術になる場合もあります。肩こりの原因にもなり、頭痛や知覚過敏・顔面神経麻痛にもなりかねません。
上図は青色のクッションが移動していますね?
音が鳴ったり、口が開かない場合はこの関節円板が前に行ったり来たりします。また関節円板自体が削れてしまったり小さくなりますと、骨同士がぶつかり『ギャリギャリ』と大きな音がします。
1、口をガーッと大きく開いたとき、人差し指~薬指の3本指を縦にして、口に入れることができる?
・全然余裕(1点)
・唇が裂けそうだけど、まあ大丈夫(2点)
・どちらともいえない(3点)
・やや困難な感じがする(4点)
・もう痛すぎて全然入っていかない….無理(5点)
2、口を大きく開け閉めする時、顎の痛みはどのくらいある?
・全然余裕(1点)
・たまに顎を開け閉めするときに痛みがある(2点)
・どちらともいえない(3点)
・1日おきくらいで痛みがでたりする(4点)
・毎日のように顎を開け閉めすると痛む(5点)
3、硬いもの、イカのおつまみや干し芋等を歯でちぎりながら食べるとき、顎が痛む?
・痛まないし美味しいとしか感じない(1点)
・ゲソに当たるとたまに痛む(2点)
・どちらともいえない(3点)
・時々ガクッとなって痛むことがある(4点)
・常に硬いもの等を口にすると顎が痛い(5点)
質問の答えの横に点数がついてますよね。
これを合計して9点以上なった場合は、顎関節症の疑いがあります。点数が9点未満でも、質問2の答えが「どちらともいえない」とお答えになった場合も、気を付けてください。
(日本顎関節学会参照)
顎関節症のなりやすい原因
顎関節症になる原因は色んなものがありますが、1つだけの原因だけではならないことが多いんです。いくつかの原因が重なって「ガクッ」としたり、痛みとして現れる事が多いんですね。
1、日頃の疲れ・考えすぎてちょっと病んでいる時などのストレス
ストレスを感じると、無意識に色んなところが力んだりします。イラついたりすると、歯を食いしばり顎にも負担が掛かってしまうんです。俗に言われる「噛み締め」です。
噛み締めをすると、顎の筋肉・関節に強い負担がかかります。何か我慢している時、神経質で何を見てもイライラする方は、要注意です。噛み締めをしてしまいがちだと思いますので、気にかけて下さいね。
2、ご飯を食べるとき左右どちらかの歯で食べてしまう。全然均等ではない
「歯の噛み合わせ」と聞いた事があると思いますが、食事をする時等、食べ方を考えたことってありますか?歯をうまく使って食べることも肝心です。片方の歯だけで食べてしまうと、片方の顎関節だけに負担がかかってしまいます。
幼少の頃の食べ方がそのまま成長してしまい、変形したまま顎が完成されますと治るまで時間がかかります。実は大人よりも子供の時に食べ方を『美しい食べ方』にしてあげるとなりにくいんですね。
3、あごの「骨格」が他の人よりも小さめ
顎が小さい=関節も小さい事になりますので、他の人よりも噛む力が必要にな顎への負担が大きくなるんです。
そんな小顔になってみたかった・・・
4、以前、コンタクトスポーツをやっていた時に顎に怪我をした経験がある
顎の打撲・交通事故等での損傷がある場合は、顎への負担は一般の方と比べて高いです。ボクサーでは有名な症状で『ガラスの顎』なんて言われますね。
以上のような原因が重なると顎関節症を発症するということに。皆さんどれくらい当てはまりますか?
顎関節症の顎の状態には4つに分類されます。分類の判断は専門医の方にお聞きしなければなりませんが、それぞれの分類でどんな違いがあるのか説明していきます。
①顎関節痛障害(がくかんせつつうしょうがい)
歯の組み合わせが悪い状態(食事の時に片方の歯で食べてしまう等の偏り)で、顎関節に強い力が加わり、顎関節がねじれている状態。顎を動かしたりすると、顎関節に強い痛みを感じます。
②咀嚼筋痛障害(そしゃくきんしょうがい)
食事をする時に使う「咀嚼筋」という筋肉があります。この筋肉に痛みが出る障害のことを表します。強い噛み締めをするとダメージを受ける事が多いです。咀嚼筋とは、側頭筋・咬筋等二つの筋肉からなる下顎を動かすための筋肉ですね。
頭・首・肩と繋がっているので、咀嚼筋痛障害になると、首・肩・頭痛等の痛みも伴う場合があります。
③顎関節円板障害
顎の関節「関節円板」がズレてしまっている事。
上記の様に、音が鳴る顎の80%はこの顎関節円板障害だと言われています。
④変形性顎関節症
骨が変形していることを言います。
長期間で形成されるため、年齢層はちょっと高め。
以上のように4つに分類されるわけですが、これは自分では確認できません。歯医者等に通院してみて、どの症状なのかを早期に確認しましょう。当院の近く釜利谷東には沢山の素晴らしい歯医者さんがいますので、是非ご参考下さい!
整骨院で顎関節症を治すには??
今回は山﨑君が被験者となります。
彼のイケメンの顎にはややズレがあり、さほど気にはならないが大きな欠伸の時に違和感がある程度です。最初に確認するのは顎関節の動きと音が左右差あるかないかです。
あ・い・う・え・おをしてもらいます。
素敵な『い』
この時はゆっくり、声を発声させて頂きます。
術者は下顎骨との動きを指で確認して下さい。
ここから下顎骨を連結している咀嚼筋をほぐしていきます。
指3本立てた状態で、円を描くように下顎まで降りていきます。
咬筋は意外と厚めなので、じっくりほぐす際には指の腹を押し当て、抉る様にします。この時は下に下にとほぐします。爪が立たないように気を付けて下さい。
時に引っ張ります。
ほっぺが釣られる様にけっこうな感じで引っ張ってOKです。
下に降りていきます。
顎の先端までじっくりいきます。
次にそのまま舌下に移ります。
舌筋は下にめり込んでいる為、指を下から突き上げる勢いです。
下図を参考にしますと、顎舌骨筋と顎二腹筋の3種類の筋が密集している為、中指で舌骨筋を押し当てながら人差し指で二腹筋を開き深層まで響かせます。
下顎をなぞりながら上方し、このまま乳様突起へ向かいます。
ここから力加減が絶妙ですが、患者さんが『おえっ』と苦しまないように手加減しながら進みます。
乳様突起まで到達しましたら、胸鎖乳突筋群から斜角筋群を丁寧にほぐします。
顎関節症の方は、患側の筋が硬直している為直圧すると痛みを伴いますので、軽めに行ってください。
次に、頬骨まで戻ります。
頬骨は大頬骨筋・笑筋・頬筋が密集している為、指の感覚が命です。段差が解りずらいですが、もしも触って把握できない場合は患者さんに少し口を開け閉めしてもらって下さい。
ちなみに、小顔矯正やコルギ等は上図顔面筋肉群を念入りにアプローチしますね。
シワ取りやほうれい線のたるみを改善するには頬骨付近の手技が必須となるため、美容を目指している方は是非習得して下さい。
頬筋・咬筋を引っ張りながら、同時に側頭筋に移ります。
この時に最初の触診との固さの違いが現れれば前半成功です。
まだ緩みが足りない場合は、もう一度最初から行ってみて下さい。軽く口を開けてもらいながらすると、ほぐれ具合が掴めます。
次に側頭筋にいきます
側頭筋から蝶形骨筋→後頭部まで美容師さんのヘッドスパの様にグイグイ頭皮を刺激してください。
側頭筋は広範囲の為、耳回り全体を円を描くように。
更に蝶形骨→後頭顆までを広げるイメージで力を込めます。
そのまま頭蓋骨の小泉門→大泉門まで軸圧をかけながら指圧します
上図の側頭骨→後頭骨→外後頭隆起→小泉門→矢状縫合に流れる様に押します。
矢状縫合から大泉門に向かう際には、首が動かない様におへそをめがけて指圧です。
テクニックとしては、矢状縫合をひっぺ剥がす様に両親指を散らすように。
他の4指は、抑えつつも側頭骨をアプローチします。
大泉門からの冠状縫合にもアプローチして下さい。
大人の頭蓋骨を矯正する際は、かなりの指の力加減が必要です。ヘッドスパが浅層だとすると、指圧で深層まで響かせ頭蓋骨を動かすイメージが大切です。
これで林式顎関節矯正法は終了となります。最後にチェックしてみましょう!
スムーズに口を開けることができます!!!
いかがでしたでしょうか?
かなり途中からマニアックな方向に云ってしまいましたが、ご自宅でも写真と同じ個所を優しくほぐすと3~5日程度で効果が現れます。是非お試し下さい。
顎関節症にならないために日常動作に気を付けてみる!
顎関節症にならないためには、顎への負担を軽減させること!少しでも負担を無くすという考え方に尽きます。日常では、顎に負担をかけない動作を心がけてみて下さい。
1、食事をする時は両方の歯を使って食べる
左右どちらかの歯で物を食べてしまうと、片方の咀嚼筋に負担が掛かってしまいます。食事をするときは両方の歯を上手く使って食べてみましょう。右で噛んだら次は左で噛んでみる等。
2、考えるときの頬杖、寝るときはうつ伏せにならないように
顎関節症にならないために、治すためには、日頃の癖を改善することにもあります。何か悩んでいる時等、頬杖をしていませんか?寝るときはうつ伏せで顔がうずくまってませんか?確認してみてください。
どちらの姿勢も顎に負担が掛かり、歪みやすくなってしまいます。癖がある方は改善していきましょう。
3、あくびをする時等はゆっくりと
あくびをする時等、口を大きく開けると思いますが、ガーッと急に大きく開けない様にしてください。関節を傷つけてしまう可能性があります。あくびをする時なんかは、下あごにげんこつを置いてしてみてください。大きく開くことなくあくびができると思います。
以上のように日常から動作を変えていくことにより、顎を安全に怪我なく過ごせると思います。和ごころ整骨院では、顎が負担にならないような動作、顎周辺筋肉のマッサージもしていますので、お気軽にご相談ください。
ご自身でも咀嚼筋あたりをさすさすするのも効果的です。あまり強くしないで、気持ちがよい程度に行ってみて下さい!早期改善・予防を心がけていきましょう。
顎関節症について分からないことや、疑問に思ったことがあればお気軽にメッセ―ジ・お電話ご相談下さい。