秋も深まり、スポーツシーンもいよいよ佳境となってきました。

今回は、和ごころ整骨院にスポーツ外傷の治療に来ている学生さんが、実際に試合に出ている様子を見行ってきました。

アップから伝わる真剣さ

お昼休みを利用して、近くの中学校のバスケットボール部の練習試合を応援して参りました。

少し早めに到着したので体育館に行ってみると、既に気合十分。男女ともにウォーミングアップは既に開始済み。声出しも盛んで少し懐かしい気分にもなりました。
ウォーミングアップの時点から、チームとして「やるぞ」という気持ちがビンビン伝わってきます。

両チームの親御さんたちも真剣なまなざしでウォーミングアップから熱視線。私たちは邪魔にならない場所で見学させてもらいました。

 

ケガをする子ほどよく動く

試合が始まると、中学生とは思えないキレのある動きに目を奪われました。以前、高校バスケ部のトレーナー活動で帯同させてもらった時もそうですが、学生たちのレベルの高さに驚かされます。

男女ともに患者さんとして来られている子達の活躍する姿を観ると、やはり良くケガをする子はうまい。ほかの子以上に動きがキレキレ、一桁の背番号は伊達じゃないです。

特に二桁の背番号の子達とやる時は動き方に差が出てしまうのか、攻撃でも守備でもうまい子はゴール下でどんどん絡みます。

 

親御さんが見に来るのはもはや珍しくない

コートの両サイドにはパイプ椅子が並べてありましたが、私の頃は親が試合を見に来るなんてことはありませんでした。各チームのベンチの反対側は観客席が設けられておりますが、相手校の親御さんたちが大挙してきていたので今や当たり前の光景なんだなぁと思いました。

 

トップチームは動き方が違う

午前一試合、午後一試合というスケジュールでで行われており、男女それぞれ午前がトップチーム、午後はセカンドチームが試合をしていました。

女子では二桁の背番号で体格も小さいのに動きはアグレッシブなのが目立ち、動きがキレキレ。ドリブルや、シュートに入るまでのモーションもさすがトップチームです。

男子の動きが特に良く、背の高い子が揃っていたのと、それに負けないくらい背の低い子の動きの俊敏さに目を奪われましたが、その一方で患者さんで来られている子はが「ポイントガード」というポジションもあり、特にディフェンス面でチームに貢献していました。

オフェンス面ではチーム一丸となってボールを運び、ゴールを狙う形が良く表れていました。声を掛け合い、コミュニケーションを逐一取りながらと、チームの雰囲気の良さがここでも感じ取れました。

試合前日は「多分勝てない」と言っていたのが、結果的に横浜市3位の強豪チームに勝利していたのが内容を物語っています。

練習はほとんど毎日の様に行われていますので、ケガをしないと体が休めないような印象を受けてしまいます。

 

頑張っているからケガをする

治療をしていて思うのは、ケガをしているのに出場しようとすることです。

今回の練習試合を見てわかったのは、

①患者さんとして来ていた子は中心メンバーであったこと。

②混成チームになると動きに大きく差ができるので、上手い選手ほど運動量が増えてくること。

③ベストメンバーであってもレベルが高くなれば自然とムリが出やすくなること。

④休憩中から自分達の番がくる頃を見計らってのケアやアップが無いということ。

以上の事から非常にケガをするリスクが高いと感じました。

 

いかに筋肉を休ませられるか

ケガする理由の大半は筋肉の使い過ぎ(オーバーユース)が原因です。

主だった筋肉では、太ももの筋肉や膝下のふくらはぎの筋肉の柔軟性が低下すると次のケガのリスクが増えます

 

太ももの柔軟性が低下すると起こりやすくなるケガ

股関節炎

ハムストリングスの肉離れ

ジャンパー膝

オスグッド・シュラッター

各靱帯損傷

 

ふくらはぎの柔軟性が低下すると起こりやすくなるケガ

シンスプリント

ふくらはぎの肉離れ

アキレス腱(周囲)の損傷

足関節捻挫

腱鞘炎

有痛性外脛骨

足底腱膜炎

 

この他にもありますが、起こりやすいケガだけでもこれだけあります。

このほとんどが、筋肉が十分休まっていない為に起っていますので、身体をいかに休めておくかがカギになります。

 

運動後のケアも大事

過剰なまでにジャンプやダッシュが繰り返されると、偏平足になってきます。

扁平足は足裏の土ふまずがつぶれた状態です。土ふまずがつぶれたり、戻ったりすることで衝撃を緩和させます。土ふまずがつぶれたままだと衝撃を緩和できません。
したがって、太もも~膝~ふくらはぎ~足にストレスが積み重ねられていきます。そのような状態が継続すると周辺組織が大きなダメージを受けてしまいます。

高齢者では変形性膝関節症になりやすいですが、子どもでしたらジャンパー膝などのリスクになります。

こういったリスクを減らすために必要な事は、試合や練習後のセルフケアです。

運動後の筋肉を軽く動かして緩やかにクールダウンさせておきましょう。軽く走ったりとか、ストレッチなど、出来ればチームで時間をとって出来るといいですね。チームでできないときは家に帰ってからでもやった方がいいです。ストレッチがお勧めです。

ケガしていなければ、シャワーより湯船に浸かり出来るだけリラックスして、早く寝ることも重要です。

筋肉の痛みや関節の痛みが翌日までに痛みが引かない時は、症状が軽いうちに、整骨院などを受診しておくと重症化せずに済むでしょう。

 

まとめ

中学生の時期はケガが最も多い時期とも言えます。

それは…

・体格が一気に変わる
・練習量が一気に増える
・プレー強度が高くなる

などの理由があげられます。
ですから、日頃のウォーミングアップ、クールダウンを欠かさずに行い、セルフケアを徹底することが大切になります。

いいプレーするには技術や体力が必要になります。また、ケガを繰り返すようでは、いいプレーを続けることはできません。よって、予防のために行うセルフケアも必要です。

学校の勉強する時間も必要なので、計画的に取り組むと良いでしょう。

当院ではこういったケガ予防のトレーニングやリハビリも指導しております。

ご興味ありましたら、お気軽にご相談ください。