腰椎分離症はスポーツをしている10代前半の学生に多く発症します。

・普段生活している分には問題がない
・運動する時に痛みがある事
・一般の方だと5%
・スポーツ選手では30%
・前かがみすると可動域制限(前に倒れない)

いかにスポーツをしている学生がなりやすいかわかりますね。

サッカー・野球少年などに多い分離症について詳しくまとめましたので、下記をご参考下さい。

「分離症(ぶんりしょう)」と「すべり症」の違いとは?

分離する原因とは?

腰椎分離症は起こり始めは骨もくっつきやすいですが、しばらく時間が経つとくっつく事が難しくなります。

・先天性

生まれつき、腰椎の後ろにある椎弓(ついきゅう)が細くて弱い

ここに異常があると、繰り返しの激しい動作によって腰椎分離症になりやすくなります。

・後天性

①体質によって
②なる人ならない人がいる
③背中を反らす動作・ジャンプを繰り返し行う競技または運動
④腰の背骨に負担がかかり、骨にひびが入ります

腰椎の骨の形(棘突起)後ろの所が細く、衝撃に弱いんですね。

どちらにせよ筋肉を鍛えて、背骨をカバーできるようにしなければなりません。

 

当院での治療

痛みが強い時は『コルセット』が有効です。

痛みを取ることを優先するために、無理な動作をせず安静にしましょう。

正しいコルセットの巻き方は下記をご参考下さい↓

【画像解説】腰痛コルセットの正しい巻き方・間違った、巻き方

①マッサージ

腰椎が原因で腰の痛みが出ているが、その分筋肉が頑張っている為辛さが倍増する。腰の筋肉、あるいは背中・お尻の筋肉をほぐすと腰の痛みを楽にすることができる。

②電気

筋肉の表面を刺激し、血流の流れを良くします。

背骨の痛い所には直接当てません。

③超音波

痛む背骨に直接当てます。

腰椎分離症は骨の一部が欠けている状態です。超音波で欠けている部分を修復する効果があります。

リハビリ・ストレッチ

痛みがある程度治まったら開始します。

腰の負担を減らすには、大腰筋を伸ばすことが効果的です。

➀背筋

・四つん這いになる
・お尻を後ろに引き、踵につくまで伸ばしていく

 

②大腿四頭筋(太もも前面)

・床に座った状態から足を前に出します
・上体を後ろに、両手を着いて支え
・伸ばしたい方の足を曲げ、膝は床につくようにしましょう

 

30秒間ゆっくり伸ばしていくと奥の繊維までほぐれます。

※上体をさらに後ろに引き仰向けに寝るまでになると、なお◎

③ハムストリングス(太もも後面)

・床に座り足を広げていく
・両手を右足に向けて10秒間
・左足に向けて10秒間

 

腰の筋肉が固くなるとハムストリングスに影響が出て固くなってしまうので、ストレッチでケアしていきましょう。

 

トレーニング

①腹筋運動

いきなり起き上がると腰に負担がかかる為、無理をせずゆっくり行いましょう。

・仰向けの状態で両膝を曲げてください
・両手を太ももに置き
・上体を上げると共に、膝までスライドしていきましょう

 

角度的にも少しずつ鍛えられるため、無理なく腹筋を鍛えることが出来ます。

※腰痛と腹筋は表裏一体です。腹筋と背筋のバランスが崩れることで、腰痛が出現します。

②体幹トレーニング

このトレーニングは体幹という身体の奥にある筋肉です。サッカーの長友選手もよく行っているトレーニングです。

・四つん這いのなる
・右手と左足を水平になるように、真っ直ぐに伸ばしていきましょう×10秒間
・今度は反対に、左手と右足を伸ばしていく×10秒間
・交互に3回ずつやっていきましょう

 

※お腹の筋肉の力を抜いてしまうと腰が反ってしまい、痛みが強くなる場合があるので気をつけて下さい。

 

腰痛体操

マッケンジー体操というのはご存知でしょうか?

今から約60年前に、ニュージーランドの理学療法士マッケンジー氏が腰痛の患者さんをリハビリしていました。たまたまうつ伏せの状態で待って頂くと、その後腰痛が飛躍的に改善し完治に至った為、現在でも多くの現場でも使われています。

ステップ①

①うつ伏せの状態で頭も付けたままでスタートです
②肘をつき腰を少し反ったまま5秒間
③うつ伏せに戻る
④この動作を10回セット

ステップ②

①うつ伏せの状態で始めていく
②肘をつき少し反る
③そこから手を支えにして最大限に腰を反ったまま5秒間
④肘をつき少し反る
⑤この動作を10セット

こちらに写真で詳細を記載しております↓

自宅で簡単に腰痛予防!これさえすれば、どんな慢性腰痛も消える!究極の「マッケンジー体操」

60年前は、腰痛の人が腰を反る動作は悪化する為、禁止とされてました。マッケンジー氏もうつ伏せで待って頂いた患者様を診て焦りましたが、結果的に大発見となったので今でも浸透しています。

半世紀たった今でも国際的に信頼が高い体操となっていますので、是非試してみて下さい。

 

まとめ

ただの腰痛でも、本当の原因は違うかもしれません。

症状が進んでいくと、分離症やすべり症になる恐れがあります。更に慢性腰痛になったり、足に痺れが出る神経症状も出現します。

そうなる前にお近くの治療院へ行き、正しい筋トレやリハビリを行いましょう。学生の内は早ければ早いほど、治りも早いです。

もしも「うちの子は分離症orすべり症かな?」と思ったら、お気軽にご相談ください。