先日、静岡学園の優勝で幕を閉じた全国高校サッカー選手権大会。高校生のレベルの高さに驚かされました。

週末に試合があるということで応援に行かせてもらうことになりました。

代替わりする前では、勝てなかったチームが相手。
本人は「絶対勝ちます!」とかなり気合の入った様子でした。
その時は状態も良くなってきていて仕上げにテーピングもして、明日は大丈夫だね!と私達も期待大でした。

高校サッカー初応援!神奈川県のレベルはやっぱり高い!

試合会場は近くの公立高校。
前日に降った雨のせいで所々グチョグチョでボコボコ。

やりづらそうだなぁと思って練習から観ていました。

雰囲気は相手チームとは真逆でびっくり。

みんなで声を出し合い士気を高め合っているような雰囲気の相手チーム対し、各々集中して淡々と練習をこなし、調子を上げている様子でした。
時には笑顔を見せる姿もあり、楽しそうな一面も。

監督やコーチも声をかけることはしていなかったのでこれがチームのスタイルなんだろうなという印象でした。

ベストメンバー+みんなキレキレ=!!

円陣を組んで試合に臨む時にはイメージが一変。急にみんな大声で声を出して気合注入!

いざ試合に入ると、円陣の勢いそのままにペースを握って攻勢に出ます。
サイドからクロスを上げたり、ドリブルで中央に切り込んでシュートまで持ち込んだりと攻撃パターンも豊富で相手も後手後手になっていました。

そして前半8分。波状攻撃に耐えかねた相手選手がペナルティエリア内で反則。
PKを獲得し、落ち着いて決めて早くも先制。

さらに勢いにのり、コーナーキックから2点目をゲット!
早い時間から2-0となりました。

ここから試合が落ち着き、両チームとも決め手を欠く展開。

前半も残り5分になったところで左サイドの深い位置、ゴールにほぼ角度のない位置でフリーキックを獲得。
蹴るのは通院してくれている患者さん。

大きく弧を描いた弾道のボールは風の流れに乗ってゴール右のサイドネットに入りゴール!

難しい位置から直接FKを決めました!
観ていた敵味方問わず親御さんたちも「おおぉぉぉ」とどよめく程のスーパーゴールでした!

しかし、前半ラストプレー。相手コーナーキックの素晴らしいボールからヘディングで合わせられて失点。

3-1で前半を終えます。

自主性の見られたハーフタイム

ハーフタイムに入ってすぐ、選手達自らボードを使い修正点や相手の狙いどころなどを話し合っていました。
監督やコーチは外から見守るだけ。後半送り出す時に少々声をかける程度でした。

言われたことをやるのは簡単ですが、自分達で考えて答えを導き出すのは簡単な事ではありません。

患者さんに聞くとチームは普段から自分達で考えてやっているとの事でした。
練習内容や試合に向けてなど、そうゆうことに慣れているからこそ、試合の時も自然とできる。

現在、サッカーに限らず様々なスポーツで改革が行われています。
トップダウンなど日本の古い体質を一変し、世界基準の新しい風を吹き込む。そうすることで選手ひとりひとりの意識が変わりチームも変わっていく。
それが高校生にまで浸透しているんだなと実感できました。
日本スポーツ界の未来は明るい!!

後半は拮抗した展開に!

後半が始まり、相手も戦術を変更。
サイドにボールを集め、中央が空いたところに人が入っていくようになって来ました。

これにより押される展開に。何回かチャンスを作られるも体を張って最後の最後でやらせません。
相手チームの親御さんたちも必死に応援するため、大丈夫とわかっててもあまりの盛り上がりにドキドキ。心臓に悪いです…

高い集中力を保ったまま我慢し続けていると段々と流れが変わりゴール前まで持ち運べるように。

しかし次の1点がなかなか決まりません。

後半も残り10分を切ると相手チームの足が止まってきました。対して運動量も集中力も落ちないこちらは決定機が増えます。

ハーフウェイライン付近で患者さんが出足の速いプレスでボールを奪い、ショートカウンター開始。
左サイドに展開し、サイドにいた選手が深い位置でクロスを供給。走りこんでいたフォワードが頭で合わせてさらに追加点!

これで4-1。試合はほぼ決まり。

あとは試合の終わらせ方。無理ににつなげようとせず出すとこは出す。はっきりとさせるプレーをしていても攻勢を強める相手にボールが集まってしまいます。

ゴール前まで運ばれてしまいますが、相手のミスと体を張ったシュートブロックでゴールを決めさせません。

試合終了のホイッスルが吹かれ4-1で勝利!内容も結果も素晴らしいい試合でした。
最後まで足が止まらずに走り続け集中を切らさない。こんな試合ができれば上位進出もできるのでは?と思わせてくれる試合でした。

試合後にご来院!

試合が終わりその日の夕方、院に治療に来てくれました。

まず、あのフリーキックすごかったね!と言ったら「あれ狙いました。風もあったんで入るかなぁと思って。でもあんな綺麗に決まるとは思わなかったです。」と。
どの場所からでもフリーキックを狙って決められるのは日頃の練習がモノを言います。他にもコーナーキックやフリーキックを蹴る事が多かったのでチームでもキックの制度が高いプレースキッカーであることが分かりました。

さらに当日は試合前の練習からみんなの調子が良く、かなり気合が入っていたそうです。
試合前のミーティングから集中していて、あの円陣も自然と大きな声になっていたと。

試合に入っても身体がキレキレで、何でも出来そうだったと言っていました。
チームメイトを見ても全員が調子良さそうだった。だからああいう試合展開になったと興奮気味に話してくれました。

この勝利で、春の大会への出場権を獲得。これに出れると出れないでは大きな差があるそうです。
「県内では強豪校ではないけど公立でもできるという所を見せたい。」
と頼もしい言葉を頂きました。

今後しばらく公式戦はありません。冬場の辛い身体作りのトレーニング期間に入ります。
ここでしっかりやり込めば春になってさらにレベルアップした姿が見られるはず。

神奈川県はどのチームもレベルが高く勝ち上がるのはとても大変だと有名。
年代別日本代表のエース「西川 潤選手」擁する桐光学園も神奈川県大会の決勝戦で破れています。

力の差はあれどそこは高校生。どんなことが起こってもおかしくありません。
最高の「ジャイアントキリング」を起こすために今この時期を乗り切って欲しいです。

まとめ

今回の試合、本人は「キレキレすぎて予想以上に体が動いてしまった。普段追えないようなボールもマイボールにできたけど、逆にまた患部を痛めてしまった」との事。
どこかケガをしている中で、身体の動きが良すぎると弊害があるという事がわかりました。

患部だけでなく、身体全体のバランスを診る事も大事。
今回のケガはもちろん。日頃のコンディショニングまでサポートさせて頂けたらと思います。