外脛骨は内くるぶしの下の舟状骨にできた過剰骨です。痛みがなくても、日本人の約2割の人が過剰に出ている。

この部分に痛みが出てしまうと有痛性外脛骨になってしまい、歩いている時やジャンプしていると痛みを感じる。

繰り返し同じ動作を行うスポーツをしている学生に多く、当院でもバスケやサッカーをしている学生が痛みを訴えて来院されている。

外頸骨になる原因は?

疼痛の部位、外脛骨特有の突出で大抵は診断がつくが、どの分類に相当するかはレントゲン撮影を撮らないと明らかになりません。

➀扁平足

土踏まずが崩れて、足の裏が平らになってしまうことを言います。

本来歩く衝撃は土踏まずによって上手く分散されていくが、平らになっていることで分散が出来ずに、ふくらはぎや足首に負担がかかってくる。有痛性外脛骨になるだけでなく、シンスプリント障害など足のケガを起こしやすくしてしまう状態で、そこから走ったり、ジャンプしたりするとどこかしら異常が起こる現象。

②捻挫などの足首のケガをしてしまった

いつ起こってもおかしくないですが、その時にきちんと治療をしていないと外脛骨に繋がってしまいます。足首を捻ると外側の靭帯が伸びて痛めることが多いですが、反対に内側は骨と骨がぶつかって痛めることもあり、その状態で治療せず負担がかかると外脛骨に痛みが出てくる。

③靴が合っていない

新しく靴を変えてまだ自分にフィットしていなかったりすると痛みが出てきます。靴擦れを起こしやすい方は靴が馴染むまでインソールを入れるなど、対策をした方がいいです。

骨が出てくるので、その部分が靴で擦れてしまうと、痛みが増加して歩くだけでも痛みが出てしまいます。

足が痛くならない歩き方とは?

足が内側に巻き込こまないように、日頃の歩き方から気をつけるようにしましょう。
足の外側が内に巻き込んでいる方は歩いている時、足の外側しか使っていないことが多い。歩行の際に踵全体で接地し親指で蹴る意識をしましょう。

足の指と指の隙間が無いと、意識してもなかなか難しい為、五本指ソックスやインソールを使って指を意識することにより、足が正常の使い方になる。股関節が開いてしまっている方・O脚の方も予防に役立ちます。

基本的に安静にすることで痛みが落ち着くのを待ちましょう。体重が乗る事によって痛みが出る場合は、足底板やテーピングを用いて、足裏の外側に重心がかからないように矯正していく。

成長期になって痛みが強くなった場合には逆に成長が落ち着くと痛みも落ち着く可能性があるので、足裏の外側に負担がかからないように防止した上で様子をみる。

外脛骨の出っ張りがシューズに当たって痛みが出る場合は、市販されているドーナツ形のパッドで圧力を分散させるようにする。
また外頸骨予防のサポーターも有効。

注射と手術どっちが良いの?

痛みがなかなか引かない時は、ブロック注射を行う。ブロック注射は痛みの中心に打たないと効き目が薄くなるので、MRI撮影をすることがあり、詳しく撮ってみると別の原因で内側に痛みが起きている場合もある。

この時似ている症状として骨棘(こつきょく)からのくる痛みがあります。

骨棘(こつきょく)とは?

各関節にできる骨のトゲのようなものです。
踵では足裏・内側・アキレス腱付着部にできやすく、外脛骨と場所が似ている。

骨棘の場合は、足底腱膜という足裏に膜が張っていて踵にテンションがかかる。踵の付け根が引っ張られトゲとして踵から飛び出すが、外脛骨のように出っ張りはしません。歩行痛が主な症状です。骨棘も足底の張りすぎ、偏平足でアーチが少ないかたに多いです。

この方の記事はとても参考になります!専門家で難しいかもしれませんが、一般の方は動画を真似てみて下さい!

外脛骨・骨棘共に自然に治るとも言われるが、ケアしないと間違いなく痛みが強くなるので、早めに受診をしましょう。

それでも痛みが強い時や何度も再発してしまう時は、外脛骨を取り除かないといけないので、手術をすることがあります。

偏平足を無くせば外脛骨も引っ込む!

昔ながらの基本的な予防方法
①で筋肉をほぐし②で筋肉を鍛えていくので、偏平足の足裏の疲れやすさなどの症状も改善され、足底腱膜炎の予防に繋がる。

①青竹踏み

青竹がなければペットボトルに水を満タンに入れると大丈夫です。

足つぼのような感覚でグリグリするだけで足裏の筋肉がほぐれ、足のアーチ(土踏まず)が出来てくる。100均ショップでも売っているので、気軽にできる運動の1つです。

②タオルギャザー

捻挫などの時もリハビリとして行うトレーニング法。地域によって呼び方が違うかも入れませんが、九州では『ギャザリング』と呼んでいました。

歩くとカカトまで痛い?!『足底腱膜炎』には足裏に”クッション”を入れると楽になる!

フェイスタオルを広げ端をタオルで踏み、足の5本の指でタオルをたぐりよせる。
このトレーニングを回数重ねていくと、だんだんタオルを引きつける力が無くなってきます。普段しっかり使っていない証拠ですが、地味に辛いですね、、

ご自宅で簡単に予防テーピング

捻挫をきっかけに疼痛が始まった場合では、捻挫による衝突で、足首の内側部分にある筋肉・靭帯などを合併して痛めることが多いようです。

また足首の外側の靭帯が伸びやすく、不安定になっていることが多い為、捻挫防止が重要です。このような場合はテーピングを用いる。

①テーピングする際は足首を90度に曲げ真っすぐにして貼る。

足の内側の骨の出っ張りの下部にテープを張りテンションをかけながら骨の出っ張りを少し通過し止める。そうする事により踵が内側に入る事を予防する。

②テープを足首の外側からスタートして、足の甲ー足の内側ー外側ー足首の内側へ戻る。

これは足の裏を利用し内側から外へテンションをかけて固定するやり方になります。

捻るのを予防することができ、二つ合わせれば固定力が強くなる。

テープでアーチの作り方

足の裏を伸ばし、その状態をテープを貼り終えるまでキープする。

縦アーチ

真ん中踵から貼りテンションをかけながら真っすぐ足の指付け根手前まで貼る。

次に踵の小指側に貼りスタート、親指付け根手前まで、斜めに貼る。

同様に親指側の踵から貼りスタート、小指側付け根手前まで斜めに貼る。

横アーチ

さらに、足底からアーチになる部分を持ち上げる様に貼ると、横アーチも作り上げさらに強力になる。

※テーピングはかぶれのデメリットがあります。皮膚が弱い方、痒みを感じた際は剥がして中止してください。
お風呂や水に濡れても使用できるが(ドライヤーなどで乾かす)1日経ったら剥がしましょう。
ご自身で貼られる際は、テーピングの角を、貼る前の裏紙を剥がす前に丸く切り取ると剥がれにくくなる(面取り)。

当院での治療は

①まず、強い痛みと炎症、腫れが起きている場合はアイシングを10分程度行う。血流を無くし、腫れと痛みを抑る為です。

②超音波治療で患部の炎症を抑える。

③過度なふくらはぎの筋緊張を取り除く。

④サポーター又はテーピングで固定し、この際患部を触れると痛みが伴う際は、患部に衝撃吸収の為のパットを当て、サポーター固定します。
もし足首のサポーターをお持ちでしたら持参してください。

大体中高生なら一週間、成人で10日ほどの治療で改善します。

骨棘の治療では、患部、足底に超音波を照射し、足底の緊張を取り、テーピングを施します。

もし痛みを感じる様でしたらご来院下さい。