野球肩はその名の通り野球選手に多いケガです。

日常生活では過ごせるのにボールを投げる時だけ痛む事が多いです。
私も野球肩に悩まされていた時は野球することが嫌になるほど痛みが治らず投げるのが怖かったのを覚えています。

野球肩は五十肩などといった肩周辺の痛みを総称して言われています。主な原因としては

➀オーバーワーク(投げすぎ等)
②柔軟性の低下
③筋力の低下

などが挙げられます。
インナーマッスルなどの筋肉が弱いと肩や肘に負担がかかります。

この状態で投げ過ぎると痛みが生じてきます。

まずはピッチングの動きを確認してみましょう!

患者様には、お友達に頼んでピッチングを撮影してもらいます。

横アングルと正面アングルがあると助かります。

校内での撮影ですが、お友達に撮ってもらい、これで普段の動きが明確になります。

院内だけのチェックでは、限られた動きしか見えませんので、全体的なフォームや肘の動き・股関節の開きを観る為には非常に助かります。

野球肩のテーピングの貼り方

➀1本目は棘下筋を狙って貼っていきます。

棘下筋は腕の大結節(だいけっせつ)という後ろから、肩甲骨まで付いています。

テープ初めの10㎝を残して半分に切ります。切っていない所を腕の後ろに貼り、

そこから棘下筋の上と下に沿って5センチほど引っ張ってから貼って行きます。

 

②2本目のテープは棘下筋の上下にある棘上筋(きょくじょうきん)・小円筋(しょうえんきん)を保護していきます。

この2つの筋肉は投げる時に使う腕を上げる動作と捻る動作に必要な所です。痛めやすい場所でもあるので、しっかり保護していきましょう。

1本目と同じく10㎝くらい残して半分に切ります。

さっきの所から少し腕の真ん中にずらして貼り、5cmほど伸ばして筋肉に沿って貼っていきます。

筋肉は人によって着き方や位置が違うので、スマホで筋肉の位置と、貼る人の位置を確認しながら貼っていきましょう。

引っ張りながらカーブして貼る技術は難しいと思いますが、チャレンジしてみて下さい。

 

③三角筋から僧帽筋にかけて保護していきます。

両筋肉ともに腕を上げる時に使います。肩を覆う所でもあるので、貼るのを忘れないようにしましょう。

また、初めの2本のまま投球を繰り返すと上の方が、剥がれる可能性があるので、防ぐ効果もあります。

テーピングの端は、皮膚に着けないと効果が薄くなるので、半分くらいずらして貼っていくと上手く貼れると思います。

引っ張りながら貼ることも忘れないでくださいね。

 

まとめ

今回のテーピングの上手く貼るコツは

・テーピングを10㎝残して切る

・筋肉の位置をしっかり確認する

・初めの位置を半分くらいずらしながら貼っていく

この3つを気をつけて行うと、綺麗に貼ることが出来ると思います。

 

野球肩は日常生活では痛みが現れず、ボールを持って投げる時だけ痛みが起きるので、投げるのが怖くなってしまいます。

痛みが治まるまでは投球を控えて、肩回りの筋肉を鍛えていくのが理想です。

しかし大会が近かったり、チーム状況を考えると厳しい時もあると思います。

その時は是非テーピングを貼って少しでも筋肉を守ってください。

練習後はアイシングを忘れず、これ以上筋肉を傷めないようにしましょう。