耳がなんかおかしい。ジーっと音がするような。
耳鳴りは、身体の外から聞こえてくる音ではありません。耳の中で生まれる雑音、ノイズです。
「ジー」とか「キーン」とか「ブーン」など、人によって聞こえる耳鳴りは違うみたいです。周りの人からは聞こえなくて、自分だけ感じてしまうものを自覚的耳鳴りと言います。
他人にも聞こえるのものを他覚的耳鳴りといって「ザーザー」や「ドクドク」と血管からの雑音が聞こえていると言われています。
耳鼻科に行っても、医師から病名の診断が無い、ストレス性で薬の処方が無い方へ掲載します。
耳鳴りの原因
調べてみると、耳鳴りに難聴が関係していそうです。難聴と耳鳴りはセットでなる人が多く、難聴に対処すると耳鳴りが軽減しそうです。
①大きな音を聞いて
大きな音を聞いたあと、「キーン」と耳に音が残った経験はありませんか?
大音量で音楽を聴いた後とか、耳元で大きな声を出されたりとか。徒競走のスタートでピストルの音を聞いたあととか。
②歳を重ねて
空気の振動である音は、鼓膜を振るえさせます。
耳の中にある蝸牛(かぎゅう)というカタツムリみたいな器官が、その振動を電気信号に変換します。
電気信号は神経を伝わって脳に行き、音として認識されます。
歳を重ねると、電気信号に変換しにくい高さの音が出てきます。
脳は優秀で、聞き取りくい高さの音の感度を上げます。ですが、感度を上げすぎて、ノイズが入りやすくなってしまい、そのノイズが耳鳴りになってしまいます。
・耳垢(みみあか)
耳垢がたまっていて、それを取ったら治った。なんて話も聞きます。
耳垢もたくさん溜まると、耳の聴こえを邪魔して疑似的な難聴になってしまうと考えられます。
脳内補正がかかって感度が上がりすぎるため、ノイズを拾って耳鳴りになると考えられます。
・薬の副作用
鎮痛薬や血圧の薬、骨粗鬆症の薬の副作用で耳鳴りが出ることもあります。
お薬を飲んでいる方は、お医者さんに相談してください。
・その他の病気
メニエール病、突発性難聴、神経や脳の障害、糖尿病、高血圧、動脈硬化、自律神経失調症、睡眠障害、更年期障害等々。
また、人間の本能で、急な変化に注意が向くようにできています。耳鳴りを感じると、そこに注意が向きます。すると余計に気になって、常に耳鳴りはしないか確かめるようになります。
ひどくなると朝起きてから、夜寝るまでずっと耳鳴りを気にしてしまいます。耳鳴りは不快なものだと認識すると余計に気になってしまい、より耳鳴りを感じやすくなり悪循環に陥ってしまいます。
当院の実際通院されている症例
・70代女性
・寝違えのため首の痛みで来院
・あわせて、右耳は「ジー」という耳鳴り
・左耳は水の中で音を聞いているような感じ
・耳鳴りは耳鼻科で診てもらったり、鍼灸院で治療をしてるとのこと
蝶形骨(ちょうけいこつ)周囲の血液循環の改善を狙い
①微弱ハイボルト治療
②側頭骨全体のマッサージ治療
を行いました。
耳の聞こえは良くなったという実感を得られています。
電話の受話器の音の聞こえが良くなったそうです。テレビの音もよく聞こえるようになって、以前よりボリュームを下げれました。
ですが、まだ耳鳴りに対しては変化はみられていませんが、治療を継続していくことで、聞こえが良くなった耳が慣れてくれば、脳内での感度が適正になって、耳鳴りの低減が期待できます。
どんな治療が一般的?
徐々に耳鳴りのメカニズムが解明されてきていますが、耳鳴りの原因は不明とされています。
お医者さんでは循環改善薬、漢方薬の投与が中心でした。
耳鳴りのある人の8~9割は難聴があるそうで、聞こえにくい高さの音を補助する補聴器でのリハビリが一般的になりつつあります。
また、あわせてカウンセリング等の心理療法も取り入れているところもあります。
当院での治療
リラックスと血液循環の改善を目的として、低周波治療、マッサージなどを行い、ストレスを減らして耳鳴りの改善をはかります。
ストレスを感じると、体が戦闘モードに入ってしまい、末端の細い血管が収縮してしまいます。
低周波治療、マッサージで期待した効果が出ない時は、ハイボルトという治療器も使用します。ハイボルトは過剰に緊張した筋肉をゆるめたり、血液循環を促したり、痛みを抑える働きがあります。
こんなことが効きます
「耳鳴り、気にしない」これができれば悪循環を断ち切ることが出来ます。気にすればするほど、症状が顕著になります。
「今日も耳鳴りするかな?」
「なんで鳴るんだろう?」
「まだ鳴ってる」
など思っていると気になってしまいます。「耳鳴り大好き!」くらいの気持ちでいられると楽になりますよ。
まとめ
- 耳の聴こえが悪い人に耳鳴りが出やすそう
- 耳鳴りを気にすれば気にするほど辛くなる
- 補聴器も有効な手段
- ストレスを溜めない