日常生活でもスポーツでも足首の捻挫(ねんざ)はどこで起きるかは分かりません。もしも段差につまずいて転びそうになったり
「なんか足首が時間が経つにつれ変色・腫れがでてきたけど……?」
「ぼこっと腫れてきたよ!!!」等
身体が変色や腫れを起こすとパニック状態になります。特にあまり捻挫の経験がない方はどうすればよいのかわからなくなりませんか?
スポーツをやっていて何度か経験がある方は「あ、まただ」みたいに冷静でいられるもんです。腫れや変色が起きる事は捻挫で珍しい事ではなく「内出血」ってのが起こってます。
日常生活では、足元が滑って足首を捻ったり。サッカーやバスケで走り回るスポーツや、総合格闘技やプロレスなどの足首を痛めつけるもの等。
いつどこで捻挫するか、分かりませんので仕組みと対処を知ったほうがいいですね!
体重の3倍は支えれる足首の構造
足首はとっても頑丈です。なぜ、捻ってしまうとこんなにも腫れるんでしょうか?歩けなくなるんでしょうか?
・脛骨(すねの骨)
・腓骨(足の外側・小指側にある骨)
・踵骨(足の踵の骨)
・踵骨と腓骨に挟まれている距骨
で構成されています。
それらの骨をつないでいるのが靭帯です。外側靭帯(前距腓靭帯・後距腓靭帯・踵腓靭帯)前脛腓靭帯・後脛腓靭帯です。これらの靭帯が切れたりすると歩けません。

腓骨の外くるぶしと距骨をつなぐ前距腓靭帯と後距腓靭帯そしてかかとをつなぐ踵腓靭帯。脛骨の内くるぶしから、距骨、踵骨、はたまた舟状骨まで続く三角靭帯と呼ばれる靭帯があります。
足首を回して頂くとお分かりになると思いますが、足は内側には動きやすいですが、外側には動きません。これは。腓骨の外くるぶしが足を外側にさせない位置にあるからです。
そうなると足は内側に捻りやすく、その際に一番損傷して痛めやすいのが前距腓靭帯になります。大腿は皆さん前距腓靭帯を痛めます。
靭帯の損傷レベルがあるので、捻ったらすぐ診察へ
足首の捻挫というのは『靭帯の損傷』です。これは覚えといてください。なのですぐに整骨院や整形にかかりましょう。靭帯の損傷にも、1度・2度・3度があります。
1度【微細断裂】
靭帯が伸びている状態。腫れや痛みが少しでてきて、約2~3週間くらいで治癒します。こちらは比較的軽い捻挫です。
2度【部分断裂】
靭帯が部分的に切れている状態。腫れ・痛みがかなり強い。歩行も困難。約3~5週間で治癒。
3度【完全断裂】
靭帯が完全に切れている状態。腫れと痛みがかなり強い。足がグラグラ不安定で歩行困難。歩行不可に近いです。約6~12週間で治癒。
捻挫をしたなと思ったらすぐに診察してもらう必要があります。しっかり治療しないと、捻挫をするのが癖になってしまいます。まずは応急処置として足を冷やして、近くの病院へ行きましょう。整骨院では捻挫を繰り返さないようにする為のリハビリ等も行います。
何故捻挫をしたらあんなに変色するの?

捻挫の特徴の一つとして「内出血」があります。内出血は名前の通り、体内で出血を起こしている事。捻挫で腫れる原因は基本的に、関節部分で血液が溜まっている為であります。
関節部分に無理な負荷がかかると、同時に関節周辺の血管も損傷するため、内出血を起こします。なので、捻挫の内出血で変色を起こすのは、皮膚の下に血液が溜まっているからですね。
写真の通り、踵の上部分が変色していると思います。これは血液が溜まっている証拠です。
また、捻挫の内出血による変色部分は移動することもあります。たとえば、足首関節の捻挫で内出血を起こすと、重力で血液が移動するため、足のかかとや甲が変色することがあります。
内出血を起こしていたら慌てずRICE処置を実行!
内出血が酷かったとしても、捻挫を起こした時の応急処置と変わりません。ボッと腫れたり変な色に変色してパニックになるかとは思いますが、通常の応急処置で大丈夫です。
応急処置の基本RICE処置
①Rest→安静
②Ice→冷却する
③Compression→圧迫・固定
④Elavation→拳上
詳しくはこちら→正しいアイシング方法
病院・整骨院には行くべきか?
「捻挫の内出血で足首関節がメチャクチャ変色している…!」なんてときは、すぐに病院で診察を受けるべきなのでしょうか?捻挫では内出血がひどくても軽傷ということがあります。一時的に靭帯が伸びているだけの軽傷であれば、自宅で安静にしているだけでも自然に治ります。必ずしも病院に行く必要はありません。血管が修復されれば、内出血も目立たなくなっていくでしょう。
ただ捻挫の症状を見た目だけで正確に判断することはできないものです。ちょっとでも不安に思うことがあるのなら、自己判断せずに病院で診察を受けたほうがよいです。
なお、捻挫は病院の整形外科を受診するようにします。というのも、どのくらい靭帯や骨などが損傷しているかを正確に判断するためには、レントゲン撮影が必要になるからです。MRI検査やCT検査が必要になることもあるかもしれません。
整骨院や接骨院ではレントゲン撮影やMRI検査・CT検査はしてくれませんので、必ず整形外科の専門医がいる病院を選びましょう。
素朴な疑問…捻挫に湿布って効果ある?
捻挫の治療法として、「湿布」って効果があるのか?疑問に思ったことはありませんか?正しい期間で使用すると効果あるのですが、応急処置としては効果がありません!
捻挫の応急処置ではしっかりと患部を冷却(アイシング)することが大切です。氷嚢や袋に氷を敷き詰めて、ガンガン冷やしましょう。バケツに氷水を作って、足をぶっこむのもかなり効果的。
冷湿布を貼ったときにスーッと気持ちい感じがして効果抜群の気持ちになりがちですが、それはメントールという成分によるもので、実際には患部を冷やしているわけではありません。
湿布を貼り続ければ少しは完治まで期間が縮まるべ!かと思いきや、そうでもありません。結果湿布貼らない人と貼る人と比較するとしたらさほど変わらないと思います。
ただ湿布には鎮痛作用のある成分が含まれています。捻挫をしたばかりのときに患部に湿布を貼ることで、捻挫の痛みを緩和させる効果は期待できます。あくまで湿布は痛みを緩和するためのものとして考えましょう。
貼るとしたら、1日2回くらいの2~3時間程度で大丈夫です。湿布の冷却効果はそのくらいと言われています。長い時間貼っても効果は薄れていく一方ですし、かぶれる場合もあるので注意しましょう。
湿布の使い方の注意事項
間違った湿布の使い方をしている方が結構いらっしゃいます。捻挫は靭帯を損傷している『炎症』です。炎症を起こしているので、冷やすのが一番。
①基本的には冷却効果がある白い湿布が望ましい!?
よく病院で処方されるような茶色い湿布

ロキソニンテープというやつです。これは冷却効果は期待できません。

このような白色の冷感湿布が好ましいですね。
②他の人の湿布は使用しない様にしてください!
他の人の薬は飲まない様にと言われているみたいに、湿布も同じです。湿布もお薬のなので、同じ扱いをしてみてください。
③長時間貼りすぎないように!
湿布は皮膚を通して薬の成分を患部に送っています。ですので、使用時間内でしっかりとお薬の成分が皮膚を通して、体内に入っています。長く貼ったからといっていいものではなく、使用時間内で十分なのです。長時間の使用は肌のかぶれを引き起こしやすいので、使用方法を守って下さい。
先ほども述べたように、2~3時間程度でOKです。
④湿布の使用期限を守る!
湿布をご家庭に置いている人は、注意が必要です。使用期限が切れた湿布は効果がなくなっている可能性があります。湿布は医薬品です。湿布の歴史は長く、江戸時代後期から使われており、日本では身近なものです。それだけに『医薬品』と言うことを忘れがちで、間違った使用方法をしてしまうことが多いものです。基本的には飲み薬と同じように考え、定められた使用方法を守るようにして下さい。
捻挫について詳しくはこちら
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