前回ハイボルト治療の頚肩についてお話しましたが、当てはまる症状はありましたか?頚肩は近年パソコンの普及により疲れやすくなっている箇所の一つです。そして今回は頚肩と同じくらい痛める方が多い、腰についてお話します。ハイボルト治療では、腰の痛みや坐骨神経痛も早く緩和させることが可能です。
日本はパソコン作業・家事・仕事でも、前かがみのまま作業する方が多く、腰を痛めてしまう人が非常に多いです。何故痛めてしまうのでしょうか?
前かがみ姿勢でいると、上半身が全て腰椎・仙腸関節・筋肉に負担がかかります。筋肉は、骨を支えようと常に頑張っていますが、筋肉が疲れのピークを迎えたり、筋肉量が少なくなったりすると炎症が起きるんですね。腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)・腰椎椎間板ヘルニアなどといった症状にも繋がってきます。
日々のケアだけでは取り切れない痛みをハイボルト治療で取っていきましょう。
腰椎椎間板ヘルニア(ようついついかんばんヘルニア)
腰椎と腰椎の間には「椎間板(クッションのようなもの)」があります。日常生活や仕事をしている中で、繰り返し負担が積み重なってきます。ヘルニアは筋肉・腰椎に負担が腰椎のクッション材になっている椎間板が変形し、腰の筋肉が固くなっていることが多いです。
①椎間板が段々変形し
②飛び出したところが神経を圧迫
③臀部や下肢に痛みや痺れが出現
ブロック注射や筋弛緩薬を服用し、痛みが緩和した後、筋肉トレーニングで治していくのが主な治療方法です。
ハイボルト治療
「腰椎」を直接狙います。腰周囲の筋肉と腰椎を狙って電気を流すことで、
筋肉の状態が良くなると、腰椎の負担が減っていきますし、
腰部脊柱管狭窄症(せきちゅかんきょうさくしょう)
背骨が変形したり、一緒に通っている靭帯が圧迫すると、脊柱管が狭くなり痺れや痛みが出てきます。腰椎椎間板ヘルニアと大きく違うのは歩き方です。
①間欠性跛行(かんけつせいはこう)
②長時間歩くことができず
③歩行と休憩を繰り返しながら歩くこと
④前かがみだと楽になる
⑤背筋をまっすぐ・あるいは後ろに反ろうとすると痛みが強くなる
治療法ははブロック注射・コルセット・リハビリなどがあります。
ハイボルトの治療法
高電圧で腰椎と腰椎の間を狙っていきます。
神経の血流が良くなると症状が緩和され、リハビリを痛みなく行う事ができるので、症状改善が早期に見込めます。
腰椎分離症・すべり症
10代スポーツ選手に多い症状です。ジャンプ・捻るなどを繰り返し行う事で、腰椎の後方が2つに分かれてしまいます。腰痛や痺れを伴い、放っておくと腰椎すべり症に繋がります。
ハイボルトの治療
腰の筋肉・臀部・骨盤周りの筋肉に電気を当て、痛みが治まってきたら筋トレをすることで早期改善・再発防止に期待できます。
仙腸関節炎(せんちょうかんせつえん)
この関節は数ミリしか動かないor動きません。長時間同じ姿勢でいると周りの靭帯や筋肉に負担がかかり、臀部から下肢にかけての痛みがでます。上記の症状が似ていますが、痛い箇所は「腰というよりお尻側」となります。
ハイボルト治療
実は痛む箇所を検査する機能も付いてます。本当に悪い所を見つけることができる点も機会でもあります。仙腸関節の所に直接電気をあて、周辺についている臀部の筋肉、脊柱起立筋などをほぐしていくと、仙腸関節への負担が減り炎症を抑えることができます。
急性腰痛(きゅうせいようつう)
何かの拍子に【グキっ!!】っと動けなくなった経験はありますか?
少しずつ「疲れ」が蓄積されて、最後わずかな衝撃でも急性腰痛になることもあります。強度な炎症があるため、背筋を伸ばしておかないと、崩れてしまいそうな感覚があります。
この症状はハイボルト治療がとても有効です。痛みがかなりあると思いますが、ハイボルトの作用で血流を良くし固まった筋肉をほぐして腰痛を改善していきます。痛みを取りながら早く治すことができるため、急性腰痛中の日常生活がだいぶ違うと思います。
ハイボルトの電気を流す箇所・角度の色々
前回の頸椎同様、脊柱の左右のズレを調整していきます。
腰椎と腰椎の間の「神経根」が狭くなったりすると、痛みや痺れといった辛い症状が出てきます。ここを狙って電気を流していきます。電気を感じたら4箇所動かしますので、一番電気を強く感じた所に斜め45度の角度で流していきます。
腰痛に関係する殿筋(でんきん)
殿筋は文字通り臀部を覆っている筋肉です。大・中・小を三つあり、大殿筋が中・小殿筋を覆っています。
①電気を流して3箇所動かします
②一番電気を強く感じた所に流していきます。
トップ動画の様に、体勢は横向きです。横向きの方が、アプローチする筋肉が表面に浮かび上がるので効果が高くなります。
中・小殿筋(お尻の横)の方が痛い方も、大殿筋をアプローチしておくとより効果があるので、この部位はポイントです。
筋膜を緊張させる腹斜筋(ふくしゃきん)
お腹の横についていて、身体を捻る時に使う筋肉です。お腹周りを鍛えていくには腹筋だけなく横もバランスよく鍛えていかないといけません。
電気をあてる時は、
①横向きで体操座りをするイメージで足を抱え込みます。足を抱え込むと、腹斜筋が表面に出てきて狙いやすく、効果が高くなるのです。
②3箇所電気をあて、一番強く感じた箇所に流していきます。
腰痛原因となりやすい腸腰筋(ちょうようきん)
この腰部ハイボルト治療で一番重要な箇所です。ひどくなる前に治療していきましょう。
腸腰筋は腰椎から骨盤に付いていて、インナーマッスルの一部です。主に足を上げる時に使われ、この筋肉が疲れたり弱くなったりすると骨盤がズレたり、腰椎が左右にズレる原因にもなってしまいます。ギックリ腰なども腸腰筋をほぐしていけば痛みが軽減してすることがあります。
電気をあてる時は
①仰向けになり、治療する側の足を曲げて、反対側は膝をまっすぐにしてリラックスします。こうすることで腸腰筋が収縮しやすくなり、効果がより高くなります。
②深くにある腸腰筋まで届くように、腹直筋(ふくちょくきん)のわきからめり込ませるように電気をあてます。
まとめ
今回はハイボルト治療が効果的な腰痛についてご紹介しました。
腰痛の症状によって、原因となる場所が異なることもあります。痛みが続いたらひどくなる前に医療機関に受診してください。
筋肉が硬くなると神経を圧迫してしまう場合がもるので筋肉を常に柔らかく保つケアは非常に大切です。
痛みを除去し、筋肉を鍛えることで、ほとんどの腰痛は改善します。
ハイボルト治療は血液循環を良くし、筋肉内の老廃物なのが流れてほぐれてくるので筋肉の痛みが軽減したり、動かしやすくなっていきます。