TVでは連日熱中症に注意!!と言ってるほど、今までにない暑い季節となりました。

昼休みにちょっとだけ逗子海岸へ泳ぎに行ってますが、海も”ぬるい”様な感じです。移動している運転の間、窓から突き刺さる日差しで日焼けしていまします。

逗子海岸から「音霊」が由比ヶ浜に引っ越してしまったので、すっかりファミリー層向けになってしまいましたね。騒音やら地域の風紀がと騒がれて、条例が厳しくなりましたが、自由が無い海は少し寂しい気もします。

と言っても、結婚して子供ができた立場ですと、素晴らしい環境で良いのですが。。。

溶けるような暑い日が続いていますね。連日の暑さの影響で体調を崩してしまったり、夏バテになってしまった方もいらっしゃるかと思います。夏の暑さにやられてしまうのは私達人間だけでなく、動物も同じようです…

夏は熱中症・脱水症状・熱射病など様々な症状が起こりやすい時期です。今回は夏の疾患について詳しく調べてみると、ニュースなどでも多く耳にするものから意外に知られていない疾患もありました。

◎死亡者も出ている熱中症

夏になればニュースなどでよく聞くワードですね。

熱中症とは高温下での運動や作業により、体温が上昇し発汗などの体温の調節機能に異常が起こる疾患です。暑い時に起こる身体の体温調節には

 

①皮膚から空気中へ熱を放出するもの

②汗を蒸発させ、体温の上昇を抑える働きがあります。

 

空気中の温度や湿度が高いと…

→皮膚から熱が放出されにくく、汗をかいてもほとんど蒸発されなくなる

→体温調節が上手くいかず発汗ばかりが起こり体内の水分や塩分の減少  

その結果、体温調節機能がコントロールできず機能障害を起こし、体温がどんどん上昇してしまいます。

熱中症は炎天下のみならず、屋内での起こるケースも多く、高温や多湿等の原因があるそうです。

高温の環境下で運動を行うことにより、体温調節機構が働かなくなる熱中症は、重症化すると  

 

①意識障害

②筋肉の破壊

③腎不全  

 

などを起こして死に至る重大な内科疾患です。

温暖化が著しい現場の環境では常に熱中症の危険を意識し対策を取りながらスポーツ活動を行う必要があります。

私たちの体温は

①脳の体温調節中枢で調節を受け
②体温が上がると汗をかき
③皮膚の毛細血管を広げる事で
④熱を発散させるように全身に指令が送られます。

汗を沢山かくことによって、身体から水分や電解質が失われます。その結果脱水・電解質異常による症状が現れます。  

 

熱中症を起こしやすい環境と特徴

a,空調設備のない屋内

b,体育館

c,高温多湿 風が入らないと体温が上がります

d,熱の放散を妨げるトレーニングウェアの着用

e,肥満で皮下脂肪が多い場合  

 

体温上昇は、気温、湿度、風速輻射熱も影響します。スポーツを行う環境によっては、気温以外の要素も考慮しなければならないわけです。

※平成30年の夏では、日陰、屋内でも熱中症になり搬送された肩が過去最高となりました。外で受けた熱量が蓄積され、時間差で起こる熱中症も出現しています。  

 

熱中症4つの症状

発生状況、意識状態、体温などから診断します。体温は脇の下などの抹消温よりも中枢温である鼓膜温や直腸温を測定する方が望ましいでしょう。

医療機関では血液検査で電解質異常の程度を確かめます。診断と同時に治療も並行して行う必要があります。

熱失神

体温上昇に対して皮膚表面の血管を拡張させる為血圧が下がり、脳への血流が減る事で、めまいや失神がおきる。

熱疲労

脱水状態により脱力、倦怠、めまい、頭痛、吐き気などの症状が現れる。

熱痙攣

電解質異常により手足や全身の筋肉に痙攣が起こる。

熱射病

体温上昇(40度以上)で体温調節中枢が障害され、意識障害(もうろうとする、言動や応答がおかしいなど)、頭痛、吐き気など中枢神経の障害が起こる。進行するとショック状態となり、血流凝固異常や多臓器障害から死に至ります。  

 

もしも熱中症になったら?

A,熱の放散を妨げる衣服、汗で濡れたウエアを取り除く

B,大きな動脈の通路(頸動脈部、脇の下、鼠径部)をアイシング

C,すぐに病院へ!!  

病院では、点滴で水分と電解質を補給します。

より重症の熱射病では、入院できる施設で血液凝固異常の治療や血液透析などの専門治療を行います。      

 

熱中症の予防

【体温の急激な上昇を防ぐため、屋外では帽子などを被る】

【水分、塩分の補給   水分だけでは尿として排泄されてしまい、脱水症状を起こす危険性がある為、塩分も摂取する】 

スポーツドリンク、梅干し、コンビニなどで売っている“塩飴”などがおすすめです。

危険な環境下でのトレーニングを避ける事ですが、そうすると日本では夏にトレーニングできる地域が限られてしまいます。

朝や夕方など、最高気温になる時間帯を避けた練習計画を立てましょう。

夏の風物詩「甲子園」もナイター開催となりました。

またある程度、危険を認識した上で定期的な休憩と水分を取る、熱のこもらないウエアを使用し、濡れて汗の蒸発を妨げるようなら取り換える、などの対策を取ります。

屋外スポーツでは、グラウンドに水をまきましょう。地表面の温度が下がる為、選手がさらされる環境が改善されます。

 

計測器を取り入れる

現在では、環境温度を測る計測器も市販されています。その環境温度は、気温、湿度、輻射熱の3つの要素を加味した数値が目安になります。

夏の合宿のように、毎日、しかも午前・午後とも練習がおこなわれるような場合は、体重の変化が選手の状態の目安になります。

特に、練習前後の差は発汗などで失われた水分量の目安になる為、それを補充する必要があります。

また、練習前にある程度(250~500ml)の水分摂取を心掛ける事、さらに練習中もこまめに水分補給することが予防になります。

【規則正しい生活を】

睡眠不足だと疲れもたまりやすく、身体機能も鈍くなります。夜更かしは避け、睡眠はしっかりとりましょう  

 

◎冷房病で夏風邪?!体調悪化はクーラーの冷えから!

冷房病はクーラー病とも呼ばれ、夏ならではの疾患です。

強めの冷房により低温になった室内に長時間いることによって、屋外など周りの温度に適応できなくなる自律神経失調症のことをいいます。

お店や電車の中など冷房が効いていて涼しいですが、長時間いると寒く感じることがありますよね。

身体の体温調節機能は熱中症の際にお話した、熱を逃がす働きとその逆の熱を逃がさないようにする働きがあります。(冬などの寒い時期には熱を逃がさずに体温の低下を抑える働きをします)

いわゆる夏仕様と冬仕様に身体が調節してくれているんです。 長時間冷えた場所にいると、身体の体温調節機能が働き、熱を逃がさないようにする身体に変えます。その後、屋外などに出ると暑さにより今度は熱を逃がす身体に変えようとします。

このようなことが繰り返し行われると、自律神経が混乱しホルモンバランスなどが乱れ冷え・肩こり・頭痛・倦怠感などが現れます。

女性の場合はホルモンバランスの乱れから生理不順になることもあります。

 

冷房病の予防

室外と室内の温度差を小さくする

24℃以下にしてしまうと身体への負担が大きくなってしまいます

冷たい物の食べ過ぎに注意

お腹を壊したり、内臓機能の低下にも繋がるので食べ過ぎには注意が必要です

エアコンの風が直接当たらないようにする

特に首筋は冷えやすいので注意しましょう

 

◎夏は汗をかきすぎると血栓症になりやすい?!

血栓症とは、血液中にできた血栓によって血管が詰まる病気です。脳梗塞や心筋梗塞に代表され、夏に起こる血栓症のことを「夏血栓」と呼ぶこともあります。

血栓症・心筋梗塞と聞くと、冬を思い浮かべる方が多いかと思います。冬ももちろん気をつけなければならないのですが、夏でも注意が必要です!

夏血栓の主な原因

・水分不足

・冷房機器による乾燥で体内の水分が失われます

・体内が水分不足により、血液がドロドロになり血栓が起こりやすくなります。

血液がドロドロになる要因としては、ビールやお酒の摂取もあります。

汗をかくとビールが飲みたくなる、お祭りやイベントなどとお酒を飲む機会が増えたり、いつもより量が増えるなど…

お酒には利尿作用があり、体内の水分を外に出してしまい水分不足を引き起こしてしまう場合もあるのです。

 

夏血栓の予防

充分な水分補給

これが1番大切です。1度に大量に飲むよりもこまめに飲みましょう

 

気温に注意

夏の血栓が出来やすい気温は32度とされているそうです。

いつも以上に水分を取るなど気温にも注意しましょう

 

規則正しい食事を

夏バテなどで食欲が落ちてしまうと、食事も偏りがちになります。

野菜なども摂り、バランスのとれた食事にすることで血液ドロドロの予防に繋がります。

 

☆熱中症・夏バテ・血栓のまとめ

今回は3つの疾患を取り上げましたが、どの疾患も水分補給や身体に無理をさせないことが大切になります。

まだまだ暑い日が続きます。お仕事、家事や学校でお忙しいと思いますが、休息もとても大事です。

日頃のお疲れや、お辛い箇所がありましたらお気軽にお越しくださいね。疲れ、暑さに負けず、今年の夏を乗り切りましょう!