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寒い季節になると、膝がギシギシ痛む・膝がガクッときたりする方が増えてきます。階段の上り下りや歩行するのにも痛みを感じたりも。

よく言われる「変形性膝関節症」(へんけいせいひざかんせつしょう)という症状。
特にご高齢の方に多く症状が出る可能性があると言われます。
変形性膝関節症になって一番なにが辛いかといったら、ふとした瞬間の痛みがずっと続くことです。

①階段の上り下り

②荷物を運ぶとき

③歩行時

④自転車を漕ぐとき

⑤車のアクセルを踏む時 等

 

普段の生活の所々で「いたっ!」と感じて、スムーズに行動ができません。
精神的にもまいっちゃったり……

変形性膝関節症の治療はじっくりと行って「痛み」を取り除いていきます。しっかりとケアを行って痛みが出ない身体をつくる事が重要です!

変形性膝関節症ってどんな症状?

膝の内側が痛くなったら「これって、テレビでもよく聞く変形性膝関節症?」と思われる方が多く、よく質問を受けます。メディアや巷で良く聞くので、名前くらいは知ってるけど、それがいったい何なのか?原因は?って所はご存じない方も多いのです。

・どういった人がなりやすいの?

・自分でも病院でもどういうふうに診断するの?

・治療法ってどんなものがある?

等をご説明していきます。変形性膝関節症は、膝関節が変形することを言い、

【変形性】

骨・関節傷んで形が変わることによって起こる。

【膝関節】

膝関節に変形が起きている。ガクッと外れているような音がする

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変形性膝関節症のほとんどは、はっきりとした原因がなく「長年の使用が積み重なって徐々に痛みがじわじわでてくる」というパターンが多いです。なので、ご年配の方に多いと言われます。

・歩行時・仕事中等の時の膝の痛み

・膝の曲げ伸ばしが辛い。屈伸なんてできたもんじゃない

・膝のバランスが悪い気がして、歩いていてもただ立っている時でもグラグラする

・痛みがあり、なんだか腫れぼったい 等

変形性膝関節症になると「痛み」はもちろんあります。その他にも普段の生活に困るような症状がでてくるのもあります。

膝の痛み(疼痛)

最初は皆さんはっきりした痛みが現れる事が無く
「ん?なんか膝がいつもと違うなー?」
というような違和感から入ります。
多いのが、膝裏の痛み。

膝を深く曲げた時や、長く歩くと膝裏が張ってくる等の症状を訴える方が結構多いです。

その後、少しづつ膝の内側に痛みがでてきます。
じーとしている時は膝も使っていないので痛みはありませんが

・階段の上り下り

・正座・屈伸等の膝を曲げる動き

これらの行動をする時、かなりの痛みが生じると思います。
段々と日常生活にも支障がでてきてしまうんですね。
同時に膝からギシギシ音がする(軋轢音)がすることもあり、痛みも伴います。

こちらの動画は以前TV放送されていました。最新の膝の治療をご参考下さい。

日常生活への支障(運動制限)

膝の関節がズレだしてから時間が経っていくと、普段できていた事が困難になったり、痛みが伴ってきます。

足をダラーと伸ばした時に完全に伸びきらない
正座が全くできなくなった

膝の曲げ伸ばしをすると、伸びきるかなーと思う寸前のとこで痛みがでてきて、それ以上いかなくなったり…..
最初はそのくらいですが、徐々に進行していくと、膝が伸びる範囲が縮まり、更に生活への支障が強くなります。

 

膝のバランスが取れずグラグラする(側方動揺)

変形が進むと、歩行時等に「ガクッ」と膝の関節がズレるような音がすることがあります。これは、膝関節がその位置で上手く支えておらず、横に一瞬ずれてしまう状態です。(主に外側にズレる)

O脚等の変形が出てくれば出やすくなるものです。

 

膝が腫れぼったい?水が溜まっている可能性があります(関節水腫)

変形によって関節に負担が掛かることで、炎症(滑膜炎)というのが起きます。これが原因で、膝に水が溜まってしまうことが良くあるんです。

水が溜まってくるとボコッと腫れぼったくなり、左右比較してもはっきりわかるくらいになるので、サポーターで圧迫するか、整形外科等で水を抜いてもらいましょう。

 

中高年の方の膝の痛み、特に女性が多いってほんと?

中高年以降の人の少なくとも4人に1人は症状の有無は別にして「変形性膝関節症」が起こり、特にその割合は年齢が高まるごとに増えていることが分かっています。その中でも男性より、女性の方が膝の痛みがでる確率が高いんです。

膝の内側に痛みがでたり、膝蓋骨にでる場合もあります。原因として考えられるのが

①肥満・筋力不足

変形性膝関節症の方にお話を聞くと、「体重を落とさなければそれだけ膝に負担がかかっているから、痩せないと!」って言われた方もいるようです。

減量は確かに大事です。歩行する時も、荷物を運ぶ時も上半身からの力が足にズドーンと掛かっていますからね。ただ膝の痛みがある時は運動ができない事もありますので「食事制限」に頼ることにもなります。

 

②アライメント・バランス崩れ

「私、O脚なんですけど、変形性膝関節症になりやすいんですか?」

「テレビでO脚の人はなりやすいって放送してましたけど?」

O脚との関係性を気にする方もいらっしゃいます。
膝に負担がかかるバランス・姿勢の面から考えても、関係があると言えるでしょう。変形性膝関節症にいったんなると、徐々に進行していく方が半数以上。進行をどう抑えるかが治療のポイントとなります。

 

膝が痛い時、骨がガクッとする時はレントゲンを撮ってみる

変形性膝関節症を診断する時は、レントゲン(画像診断)が有力です。「先生!膝が痛い!」と言えば、まずはレントゲンを撮りましょう。写真でおおよそはわかります。

・「初期型」では内側に変形が起こる

・「内側型」徐々に内側が変形していく

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これらが主になります。
膝の痛みは基本的に内側に多いですね。
膝の痛みには関節がズレているもの以外にもあるので、しっかりレントゲンを撮って、医師の診断を受けてみてください。

 

膝が変形しない為にするべきこと

最近ですと、早めに手術を選択するケースがあるみたいですが、基本的には「保存療法」を行います。変形自体を戻す事ではなく、症状の解消・軽減と変化を悪化させない事を目的に進めます。当院でも治療をしていくんですが、まず変えなければならないのは「生活習慣」です。

基本的には日常生活の負担が膝にのしかかるので、少しでも負担を軽減させる為の行動をとりましょう。

負担がかかるから立つなっ!と言われてもそれは不可能な話です。時間を短縮するとか、ストレッチをするとか方法は様々です。まずは自分で実践することが重要。

 

歩行・運動は基本の『き』

大腿四頭筋の筋肉(太もも)が無ければ話になりません。どんな方でも必須だと認識しましょう。
現在の医療では、例えば人工関節手術をした次の日から歩かされることが主流となっています。寝たきりなんて医師や理学療法士さんが許しません。

ですが、長時間の「歩行」・「運動」は避けて下さい。1時間ぶっ通しで歩くとかでなく、1時間歩くのであれば、15分刻みくらいで休憩する等、膝を休める事をしてみましょう。

 

なるべく太らない様に。痩せる事を考える

体重が増えれば増えるほど、膝への負担は大きくなります。
痛くて動けないっていう場合もありますが、食事の量を減らしてみるとか、短時間で歩いてみるとか、何らかの方法で体重を増やさないことを考えてみましょう。ご相談にも乗りますよ!

 

膝をなるべく使わず、股関節を活用してみる

屈んだり、立ち座り等の日常動作を膝の屈指の力だけに頼りがちな所があるので、「股関節」を上手く使って少しでも膝に負担をかけないようにします。

 

沈痛処置(湿布等を使用してみる)

「湿布」や「痛み止め(鎮痛薬)」等の方法で痛みを抑えます。ですがこれは一時的な気休め程度にしかなりません。これで痛みが治まっているからといって、治っているとは言えないので注意して下さいね。

身体からの痛みを冷却して麻痺させて痛みを感じさせない様にしているだけです。根の傷んでいる部分は治っていないので、治療をしっかりする必要があります。

 

注射を膝に打ってみる

ヒアルロン酸だったりステロイド注射ってやつです。定期的に行うことで、膝関節を保護していきます。ヒアルロン酸注射は即効性にはちょっと欠けるので、長く付き合あって行く可能性が高いです。

痛みが強くて耐えらんない!という方は、「麻酔」「ステロイド注射」が良いかもしれません。整形外科さんに行ってみて先生と相談してみてください。

 

理学療法を試してみる

リハビリですね。

痛みを取り除くのと、変形の悪化を防ぐことを目的とします。

 

 

①整骨院でよくある電気治療

痛みのある部分を中心に、低周波を流し込みます。

②温熱治療

患部を温めて、血流促進・筋肉の緊張緩和を施します。

③手技・マッサージ

筋肉の緊張をほぐし、膝関節の痛みを和らげたり、動きやすくします。

④ストレッチ

硬くなった筋肉をほぐし、筋肉の柔軟性・血流の促進を施します

⑤モビリゼーション

動きが悪くなっている関節の正常な関節運動を取り戻します。

 

装具療法(テーピング・サポーター等)を使用してみる

杖の使用

杖を使って膝への負担を軽減させます

サポーターの使用

変形性膝関節症の方はサポーターを使用している確率が高いです。がっちりしていて安心感もあるし、膝が自由にグラグラすることもありません。

 

膝が痛くてもリハビリだと考えて運動してみる

ここでは「股関節」周りの運動をしていきましょう。

・股関節への負担減少

・股関節の強化

ストレッチング⇒筋肉の柔軟性をつける

筋力トレーニング⇒股関節周りの筋力をつける

といった具合です。

後は、手術療法となりますが、だいたいは保存療法で大丈夫です。よっぽどズレが酷かったり、日常生活への支障が半端ない時は行うと思います。

 

 

手術後はこんな感じです。(女性の患者さんにご協力を頂きました)

変形性膝関節症の痛みで頭を抱えていた患者さんは、思い切って手術に乗り出しました!手術後、だいぶ良いみたいで今では歩行も楽にできています。

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やはり、手術となるとこのような切った痕は残ってしまいます。

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傷が残ってしまいますが、荷物運び・階段の上り下り・歩行等膝に負担がかかるような運動は楽になってきたそうです。

長い目で見て、変形性膝関節症の痛みを軽減させていきましょう。膝が痛いと行動力がなくなり、外に出なくなったり運動しなくなったりしがちです。

必ず痛みを治す!と積極的に取り組んでみて下さい。時間はかかると思いますが、継続して行っていくことが重要になります。

変形性膝関節症について分からないことや、疑問に思ったことがあればお気軽にメッセ―ジ・お電話ご相談下さい。