kuraiming
先日、初めて戸部にあるボルダリングジムPUMPへ行ってきました。
ボルダリングに通っている患者さんの話を聞いたのがきっかけで、前から自分も興味があったからです。

私はボルダリングをこの時経験したことがなく、漫画の『孤高の人』『加藤文太郎』だけしか知らなく、ボルダリング専用の筋肉・ムーヴ・体勢がイマイチわからずに、動作解析と運動学だけで治療してしまいました。

患者さんの訴え

①腕を伸ばし切った時に肩の奥が痛い
②普通の日常生活では問題無いが、ボルダリングの姿勢になる時だけ痛む

結果、治療後に肩を動かしてみてどうですか?と尋ねると
うーん、イマイチ解りません。登ってみないと・・・

治療の効果がお互い微妙だった、改善してるのかしていないのか分からず非常に悔しかったのがきっかけです。そうだ、ボルダリングに行ってみよう!戸部のジムは世界的にも有名で、患者さんもたまに行ってると仰ってました。

ボルダリングとは?

「巨石」の事を英語で「ボルダー(boulder)」と言い、そこから巨石を登る行為「ボルダリング(bouldering)」

ボルダリングとはロープを使わずに低い岩や岩壁を登る今人気のクライミングです。ボルダリングではロープ使わない代わりに厚い着地マットを敷きます。ジムではマットが敷き詰められているのですが、自然の岩場では主に背負える折りたたみのマットを使用します。ロープを使うクライミングと違い、一人でもはじめる事ができます。また、ロープの扱い方などを覚える必要がないので手軽に、誰でも始めることができます。体勢によってはスポッター(着地を補助する人)が下に付き着地を補助します。

ボルダリングの聖地『PUMP』へ

pump

店内が二階まであり、すごく広いです。
あのカラフルな岩がたくさんあり、すいすい登っている方が多数います。
緊張するなか、スタッフが登り方や注意事項を優しく教えてくれます。

各岩の付近にカラフルなテープが貼ってあります。どうやら初心者が登る色は紫とピンクです。
そしていざ登ってみましょうと。
最初は初心者カラー紫から攻めます。子供でも登れる設定なので、まぁ簡単ですね。
次ピンク色行ってみましょうと。
なかなかしんどいですが登れました。
スタッフの方が、今日は黄色のテープまで行きましょうかと。楽勝じゃないかと思ってましたが、緑色テープに。

ん!?手がプルプルしてくる!!
体重を急に支えてられなくなる!!
落ちる!!

落ちる時の注意事項で、手から落ちないこと
お尻・背中からマットに落ちるようにと説明がありましたが、反射的に手から落ちまいと思ってても落下する恐怖で手が先に着いてしまいます!

二回目の挑戦で、既に手の皮膚がジンジンしてくるのと、落下した時に手首を捻ってしまったようで思うように力が入りません。

隣の上級者コースでは、岩の溝5センチに二本だけ指をひっかけてスイスイ登っている方がいました。筋肉は隆々です。

なんとか緑を登ることができましたが、腕に力が入りません。漫画の『孤高の人』の中で、宮本が腕がパキる!!と言ってたのを思い出しました。そうです。前腕から上腕にかけて私の腕がパキッてしまい痙攣しています。

まだ1時間しか登ってないので、インターバルを入れて黄色テープへ。

まず最初の一歩目から動けません。
指定された岩の色を両手・両足を固定してから動かねばならず、その姿勢が股関節攣りそうになります。足もプルプルしよる!!
途中まで何とか行ったものの、やはり落ちてしまいます。
落ちると同時に膝を変に捻ってしまい内側がジンジンします。慣れてくれば、皆の様にスイスイ登れるみたいですが、まだまだ時間がかかりそうです。

検証結果

クライミング・ボルダリングは全身の筋肉を使います。
走ったり、スポーツジムに通ったりとダイエットを考えている方がいましたら、今すぐボルダリングを初めることをお勧めします。筋肉痛になりますが、ダイエット効果が半端ないです。初心者ですが、ボルダリングを痛めやすい箇所は

①手首~上腕

上腕とは、ひたすら筋肉痛と指の引っ掛けにつかう腱を痛めると思います。

②落下する際の膝関節・腰椎

落ち方を間違たり、慣れてないと衝撃がモロに伝わってきます。最悪の場合、高所からの落下で腰椎を骨折する方もいるそうです。

③上に行こうと変に捻る背部~腰

これも慣れてないせいか、あと少し身体を捻れば届く岩を無理やり届かせようと頑張った結果で起こりました。

慣れるまでとは、登る筋肉が形成されるまでだと思います。次の日は全身筋肉痛です。
患者さんの訴えた肩の痛みが解ったような気がしますが、一日だけでは何故肩が痛いのかが確定できません。私もこれからの休み何度かボルダリングジムへ通い、検証を続けようと思います。

クライミングとは?

クライミングボルタリングでは、自分の力で急斜面を登った達成感を味わえる、楽しむことができるスポーツです。

最近は、クライミングジムという施設が増えました。昔は、トレーニングとして自然の岩や壁を登っていましたが、今では自然の岩や壁を登りにはいかず、ジムで人口の壁を登ることができます。
自然の物を使う危険はなくトレーニングができますので、性別、年齢を問わず誰でも気軽に始めることができます。

クライミングは全身を使うスポーツなので、筋力、身体のバランス、柔軟性が身につき、女性のフィットネスには最適なスポーツです。
人工壁を使ってのワールドカップも行われます。日本代表選手が大活躍しており、現在はリードワールドカップ(ノルウェー大会)が行われています。
日本からは小林由佳選手、羽鎌田直人選手、大田理裟選手、高田知尭選手、尾上彩選手の5名が参戦。国内外で輝かしい成績を残している、プロフリークライマーの野口啓代選手にも注目です!
力のない女性やお子さんでも楽しめるスポーツとなっているので、是非体験してみて下さい!

ロープや道具を使わず体一つで登る『ボルタリング』

ボルタリングとは、道具、ロープを使わず滑り止めの粉だけを使って行うクライミングの一種です。一般のクライミングと違うのは、落ちても危険ではない小さな岩を登ります。自分の身体一つで、川原や山、海辺に転がっている少し大きな岩などを登るスポーツです。

下には落ちても怪我をしないようマットが敷きつめられているので安心です。
必要な道具は、クライミングシューズとチョーク(手の汗を吸い取る為の炭酸マグネシウム)のみとなるので、ボルタリングの技術が身に着くと、全てのクライミングに役が立ちます。
岩場での身体の安定力、足の運び方、足の使い方の応用をマスターできれば完璧です。

クライミングで大きな怪我をしない為の『ウォーミングアップ』

クライミングは【スポーツ】であるので、欠かしてはならないのがストレッチ、ウォーミングアップです。準備運動をせず筋肉が固まった状態で行うと、怪我のしやすい身体なので非常に危険です。

クライミングは他のスポーツと比べ高い所から落下することがあるので、その際の怪我の負担は大きくなってしまうことを忘れないで下さい。

ストレッチをしっかりと行い、筋肉を和らげてから行うことをお勧めします。特に、落下で足の捻挫、指の骨折、膝の損傷、上腕の痛みなどが多いです。
整骨院では主に、腕~手のひらの腱鞘炎・指の亜脱臼が多くみられました。また、落下による頚椎損傷、むち打ち症状もあります。落ちてはいけません。。。

クライミングで起こる怪我

クライミングは楽しいアウトドアスポーツではありますが、高い所にどんどん登っていき、山頂を目指す物ですので、落下の危険性や登頂最中に起こる怪我もあります。

手・指の腱鞘炎

初期症状では腱鞘炎がほとんどになります。クライミングでは、普段鍛えることのない腱を酷使するので、3m以上でも腱鞘炎になりえます。
握力を鍛える筋トレで、手・指(虫様筋)腱周囲の筋肉を鍛える事ができますが、過度の負荷を与えると良くありませんので、少しずつ行いましょう。

筋断裂(肉離れ)

突発的な集中負荷による指や肩の肉離れ、筋肉が耐えられないと筋断裂を起こします。起こりうる箇所は、指・手首・肘・肩・ふくらはぎです

③肩と肘

スローパーを行うときに起こりやすいのでお気を付け下さい

④指

引っ掛ける面積が少ないと、第一関節だけで体重を支えなければならないので、手のひら側の筋断裂が起こりやすい。→手のひらのスジが硬くなる・手を広げるパーがしずらいのが特徴です
手の形は常に下図にあるように、鷲手といわれる形を保ちます。熟練になると、指一本で体重を支えることができるそうです。ワールドクラスでは、板ガム一枚分の厚さ、5mmの突起さえあればすいすい登る人もいます。

⑤ふくらはぎ痙攣

近くの岩場に無理に足を引っかける時、岩場にロープで垂直に立つ時等。
ムービングアクションを起こしている時に起こりやすい。

西伊豆にクライミング・ボルダリングの聖地

近い所には、静岡県伊豆に【城山】という場所があります。
城山クライミングの歴史は古く、昔から登山、クライミングで親まれています。
詳細はこちらをご覧ください。

静岡県伊豆【城山】

クライミングワールドカップも開催されているので、そちらもお見逃しなく!怪我のない、楽しいクライミングスポーツを行っていきましょう。

患者さんのご紹介で、山系オンラインというHPがあります。ここでは、トレッキング・クライミングでの情報が盛りだくさん!cannonとコラボした企画の素敵な写真がありますので、こちらもチェックして下さい。
YAMAKEIONLINE

ボルタリング・クライミングに関する怪我について分からないことや、疑問に思ったことがあればお気軽にメッセ―ジ・お電話ご相談下さい。