腰から足にかけて坐骨神経(ざこつしんけい)が走っており、なんらかの圧迫・障害で、お尻や足にかけて痛みや痺れを引き起こします。その原因は様々で、
- 腰部椎間板(ようぶついかんばん)ヘルニアで坐骨神経を圧迫刺激してしまう
- 脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)で、神経の通り道が狭くなってしまう
- お尻の梨状筋(りじょうきん)が圧迫され、お尻の筋肉が薄くなってしまう
- 中年男性のドライバーやタクシー運転手など、長時間運転される方
- パソコン作業で一日中座りっぱなしの方
整骨院に多く見られる方の特徴として、いずれ”座りっぱなし”が多いと発症リスクを高めるようです。
足首まで痺れる「坐骨神経痛」は、お尻の真ん中を通っている?
上図の黄色く太いものが見えますか?お尻の奥深く(中身)はこうなってるんですね。
お尻側(後面)の脚の付け根からお尻中央にかけて走っている神経の真上に【梨状筋(りじょうきん)】が覆いかぶさっています。
これは股関節を外側に回す(外旋)働きがあります。
座っている状態が長いと、梨状筋が張り図のように梨状筋の下に太い状態の坐骨神経を圧迫します。
坐骨神経がどこが原因で痛むのか、検査法として
- 仰向けで痛い方の脚を反対側へ組み
- その組んだ脚をそのまま反対側へ押し出します
- Kボンネットテストと言います
この時に痛み・痺れが出たり・増したりすると、梨状筋の過度な緊張(梨状筋症候群)が疑われます。
坐骨神経痛が改善するのにストレッチが効くって本当?
はい、本当です。
その様な時は、お尻、梨状筋を緩めてあげれば症状は良くなります。ならないようにケアをするにはお尻のストレッチです。
①仰向けで寝ながらでも、座りながらでも結講です
↓
②仰向けで片方の膝を曲げ
↓
③片方の脚の外くるぶしが曲げた片方膝に当たる様に組みます
↓
④最初に曲げた膝側の太ももの裏を両手で把握
⑤そのまま、胸・お腹の方に引き寄せます。
そうするとお尻の筋肉が伸びます。
ストレッチの基本
筋肉を伸ばす時は息を吐きながら「痛気持ち良い」感じで行って下さい。
頑張って無理にやってしまったり、いきなり回数を多くこなしたりすると、逆に筋肉を痛めてしまいますので
『10秒伸ばして3セット』
から始めて徐々に回数を増やして下さい。
こうして、お尻の筋肉の柔軟性をつけ、坐骨神経への刺激を無くしていきます。
コツとしては、頭も少し持ち上げながら行うと〇
座って伸ばす場合には、お腹をお膝を近づけるイメージです
マッサージも、お尻をしっかり緩めれば痛み痺れが取れていきます。
整骨院では、梨状筋~閉鎖筋というのを的確に狙い緩和が早くなるのでお薦めです。
背筋は真っ直ぐで、お尻から太ももが『ビリッ』と伸びる感覚が得られれば効いてます!
身体の硬い方は最初キツイですが、慣れれば気持ち良いんです!!
椎間板ヘルニアが坐骨神経痛をより悪化させる??
坐骨神経を刺激する、椎間板(ついかんばん)ヘルニアがあります。
頸骨・背骨・腰の骨には、骨と骨の間に水分を含みクッションの役割をする椎間板があります。
椎間板の中に髄核があり、それを線維輪が覆ってクッションの役割をしています。
ここが何らかの理由で飛び出してしまうことを=ヘルニアと言います。
背骨・腰の後ろを通る神経が、椎間板からヘルニアに圧迫され痺れ・痛みを引き起こします!
大体が、腰を前に傾けると、痛みや痺れをひきおこします。
前の身体傾けると、椎間板のお腹側に圧力がかかり、圧が背中側へ移動しヘルニアが、更に突出するからです!
椎間板ヘルニアかどうか、自身で確認する検査方法
①ベッドに仰向けで寝ます。
②痛い側の脚を膝を伸ばした状態で30°程度挙げます。
ここで太ももから足にかけ痛み痺れが出たら陽性です。
この状態で痺れ・痛みが出る場合は、確実に神経根が圧迫されている証拠です。
ただし極度の動けないぎっくり腰の場合もあるので、私たちが調べる時は細かいお話を聞きながら進めます!
90°近くなると痛みが消える場合もあります。
この「痛みが消える」場合は坐骨神経痛のことが多いです。
テスト陽性でも100%確実に調べるには、レントゲンやCT・MRI撮影しないと診断はできません。
ヘルニアは直ぐに手術しない方が良い?!
もし病院でヘルニアと診断されても、すぐに手術する必要はありません。
身体の中には血液が流れてますね。
その血液には、赤血球・白血球があり、身体の中に異物が侵入すると、白血球の細胞(マクロファージ)が異物を食い殺し、病原菌から守ってくれています。白血球がヘルニアを異物と判断すると、飛び出ている椎間板をモリモリ食い殺してくれるんです!!
半年位は経過観察・保存療法で様子を見る場合が多くなっています。
緊張した筋肉を緩め・超音波・腰痛運動・コルセットで固定などです。
痛み・痺れが半年~1年以上一向に改善されない場合
全く痛みが減らず、手術をした方が良いのか迷ったら簡単な指標があります。
- 激痛が続き歩けない。壁に這いつくばるしかない
- 頑張って歩けるが、寝返り動作が激痛を伴う
- 足が上がらない、前に進もうとしても一歩踏み出すのに時間がかかる
- 左右の足の太さが違う。色もやや黒い
- 上記当てはまるのが6カ月以上続いている
二つ以上当てはまる方は、手術を勧めます。
腰椎自体が脆くなっていたり、靭帯が石化していたりと普通には治せません。
飛び出たヘルニアを取り出す手術やボルト・チタン等での固定術です。
しかしヘルニアを取ったからといっても、理論的には間違えてはいないんですが、痛み・痺れが残る方もいます。
なかなか難しいのが本音です。逆に上記が当てはまらずヘルニアに悩んでいる方は、92%改善されます。