「むち打ち症状」って何なの?

交通事故が起きると【慣性×スピード×重量】が襲い掛かり、車に乗っている人間に強烈な衝撃が発生します。

この際に座席シートに固定されていない『首』に最も強い衝撃で痛めてしまうことを言います。

自動車の追突・衝突・急ブレーキ等によって首が鞭(むち)のようにしなったために起こる症状です。動画の様に、スピードがあると頚の骨が折れる死亡事故にも繋がるケースもあるので、運良く生き残った80%の人が間違いなく発症する症状です。

他にもラグビー・アメフト・プロレス・相撲等のコンタクトスポーツでの激しい衝撃でもなります。

病院では「頸椎捻挫」「頸部挫傷」「外傷性頸部症候群」などと呼ばれ、後に交通事故後の診断書に記載されます。

鞭のようにしなり筋肉・靭帯が断裂する!!

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①ドーンと後ろ方向から突っ込まれますと、一度首が衝撃側(今は後ろ)に倒れます。

②一瞬で反対方向の前側にぶちのめされ⇒また後ろに倒れます。

衝撃が強ければ強いほど、この作用が反復され頚の筋肉~背中の筋肉が伸びきってしまうのです。解剖学的に言うと、微細な筋断裂何度も発生します。一番伸びきってしまう筋肉は板状筋。次に最長筋→僧帽筋となります。

下図で見ると、頭の後ろにくっついている筋肉が下の背骨にくっついてますね?首も痛くなるんですが、同時に背中も痛くなるんです。

骨筋

整骨院では、首も痛いけどやたらと背中が硬直している患者さんが多いです。たぶんの他の先生たちも口を揃えて言うのが、事故後は首の痛みよりも背中の筋緊張を取り除きを行うのが先だと。それほど背中のダメージも大きいんですね。

分類として大まかに5つに分かれます。上から軽度→重度

Ⅰ、頚椎捻挫型(比較的軽度)

むちうち症全体の70~80%を占めているとされています。

頸椎に付着している筋・靭帯・軟部組織が微細な部分断裂が起こり、2~4週間まともに首を動かせません。

首の後ろや肩の周り、首を伸ばすと強くなりのが特徴です。 また、首や肩の動きが若干制限されることもあります。

 

Ⅱ、根症状型(軽度~中度)

首の神経がぐしゃっとつぶされてしまう・圧迫されて起こる症状です。

腕の痛みや痺れ・重だるさ・後頭部の痛み・顔面痛などが現れます。首よりも腕に症状が現れるのが特徴です。また咳やくしゃみをすると一気に腕~手に痛みが現れます。

首を動かそうとすると、腕や手が痛くて動かしたくない症状です。

 

Ⅲ、バレ・リュウー症状型(中度)

頚椎に沿って走っている椎骨動脈を傷つけてしまう症状です。

血流が低下し【 頭痛・めまい・耳鳴り・吐き気】などの症状が現れやすいです。また【立っていられない・視界が歪む・ひたすら気持ち悪い】のが特徴です。

強制的に低血圧になるので、気を失いやすい(失神)・ご飯を食べようとすると胃から逆流してくる等タチが悪いです。

 

Ⅳ、脊髄症状型(重度)

後遺症が残る重い症状です。

脊髄が傷つき【下肢の痺れや知覚異常・歩行障害】が現れるようになります。また、膀胱直腸障害が生じて尿や便が出にくくなるケースもあります。早期手術が必要。

 

ⅴ、脳髄液減少症(重度)

下半身麻痺・不随になる可能性があり危険です。

一時的に髄液圧が急上昇し、腰椎の神経根に強い圧がかかりクモ膜が裂けると考えられています。こちらも早期手術が必要です。

 

 

首が回らない!事故直後~二日後になると首が全く動かない!!

本当に動かせません。。。

事故経験者なら解ると思いますが、動かしたくても動かせない(怖い)独特の感覚に襲われます。

①受傷直後は首が炎症
②熱感を感じられ、背中から首が燃えるような感覚に

なお、事故直後は興奮して痛みを全く感じないのに次の日から朝起き上がろうとすると激痛がくる!といった症状にもなります。ジワジワくるパターンとズシッと何か重たい物が乗っかってる感覚にも。

動かそうにも背中~頚が『ピキッ』と鳴る。頭も痛いし、顎まで痛い等。衝撃具合によって人それぞれですが兎に角首を動かせないのです。

 

Q、病院でレントゲン撮ったけど「異常ありません」って平気なの?

A、平気ではありません。

レントゲンでは写らない筋・靭帯が微細な部分断裂しているため完治するまでには時間が長くかかります。X線は骨は白く映りますが、筋肉は透き通ってしまうので医師からは診断・名称を確定できないんですね。

「病院でレントゲン検査で異常がないって言われてー。でも動かしても動かさなくても痛いんですけど・・・」

「2週間安静にしてろって言われたんですけど、それだけで治るんですか?」

「整形外科で出された痛み止めや茶色の湿布だけで治るんですかー?」

「リハビリとかしなくて良いんですか?」等

訴えが多いです。

結論から言ってしまえば、リハビリをした方が確実に治りは早いです。逆にリハビリをしないで、ただ安静にしているだけだと、治りも遅く変に固まったまま治ってしまいます。

首の痛み・むち打ち症状に特化した技術を持っているのが、国家資格の整骨院の先生です。お近くの整骨院・接骨院にお話を聞いてみて下さい。安静だけで治るのは衝撃が本当に軽かった軽度の方だけだと思います。

事故後の身体の悩みの方は、ご自宅の近くの整骨院先生へお気軽にご相談下さい!

 

 

Q、WEBで事故治療について調べたら、不定愁訴(ふていしゅうそ)って言葉があるけど私もそう?

A、不定愁訴とは、病院では確定できない症状のことを総称した言葉です。不⇔確

雨の日になると気分が最悪になるんです!!この訴えに対する医学的根拠がまだ不明瞭の為診断名がつけれないんですね。

共通するのが頭痛。事故後2,3日経過してから後から出るのが特徴的です。

気圧の変化に応じて天候に左右されやすく、気分が何となく気持ち悪い、耳鳴り・吐き気・平衡感覚を保てない・眩暈がする・・・と訴える方が多いです。

 

 

Q、交通事故後に整骨院で治療できるの?

交通事故が原因で身体を痛めた場合、整骨院では自賠責保険治療が可能です。まずはご相談ください。

まず最初にどの交通事故後の痛み・むち打ち症状でも長期の治療期間が必要だとご理解ください。重症度合いにもより期間は様々ですが、

①軽度の場合1~2ヶ月以内
②中度の場合概ね3ヶ月~6ヶ月
③重度の場合6カ月以上

が平均です。継続が改善の近道なので、根気よく先生達と一緒に治しましょう!

また定期的に病院でどのくらい良くなっているのか通院する必要があります。

 

「整骨院で治療しているけど、痛いし良くなってるのか解らない・・・」

 

痛みが引きずらい場合もあるので、定期的に画像診断しどこが良くなって、どこがまだ治っていないのか明確にする必要があります。

当院では近くに【金沢文庫病院・中村整形外科・金沢病院・南共済病院・大成整形外科】と5つの大病院がある為医師との連携も密に取れ、安心して通院することが可能です。

~痛みが強い1ヶ月~

1、受傷してから可動域確保・強い頭痛が治まるまでは軽めの治療で冷却・アイシングがメインになります。

2、頭痛が落ち着き、めまいが治まるまで、約1ヶ月程かかりますがこの頃から少し背中をほぐせる程度です。

 

~段々痛みが落ち着いてくる2ヶ月~

3、首が少しずつ動かせる様になったら、段々と可動域を広げたり・圧を強めていきます。

 

~頚が動かせるようになる3ヶ月~

4、慣れてきましたら次はストレッチ等も加えていきます。この時期でおよそ3ヶ月程度かかります。急にぶりかえる頭痛・吐き気に気を付けてください。

5、症状が安定するまで、施術・運動療法をこなしていきます。治ってくる実感も出てきますが、雨の日は首を冷やさない様にしましょう。

 

~むち打ち治療の流れをまとめると~

①湿布・アイシング治療を5日~1週間
②症状が落ち着いてから頚~肩甲骨部の筋緊張緩和などの理学療法

この間、痛くてシャンプーや歯磨き動作・夜寝返りをうつこともままなりません。病院で出される『痛み止め』を服用しながら治療しましょう。

 

事故後に必ず巻いて欲しい頚椎コルセット

病院などで青いものを巻いている方を見たことはありませんか?
むち打ちは首を少しでも動かすことが厳しくなります。そこで下図のような首のコルセットを巻かなければなりません。

頸椎カラーと呼ばれる固定治療具です。

硬めのマフラーみたいな物で首を固定し、痛みを和らげます。怪我の度合によって期間は様々ですが、2週間~2ヶ月固定し首の動揺性予防・過伸張・過度の後屈予防となります。

「ずっと首に巻いてるから食事する時邪魔だわー」
「何だか首を絞めつけられてるから嫌だわー」

慣れれば大丈夫です!!
巻いていた方が確実に早く良くなります!!
大よそ30%程度治癒速度が促進されるので、迷わず巻いてみましょう。

首を土台に置くことで、頚椎圧迫緩和状態を作り休める事ができます。

患者様の 生活の質を落とさない事を第一の目的に、いま現在の症状に対してだけではなく、その後の経過も視野に入れながら治療方法を決定します。日常生活に支障が出ない程度まで回復させるのが大前提です。

交通事故後の治療について分からないことや、疑問に思ったことがあればお気軽にご相談下さい!一緒に改善していきましょう!

 

保険会社から「治療を終えてくれ」と言われたら?

「症状が強く残っているのに治療を打ち切りしてくれ」といきなり保険会社から言われてしまった……こんな時どうすれば?保険会社は必ずしも、被害者が完治するまで治療費を払い続ける訳ではありません。

治療費の打ち切りとは?

治療費を打ち切るというのは、それまで加害者側保険会社が被害者の通院する病院に対して直接治療費を支払っていたものを(これを「一括対応」などと言ったりします。)、やめるということです。そのため、保険会社が治療費を打ち切ると、被害者は通院する際に病院で治療費を支払わなければならなくなります。

 

事故後の治療費を保険会社に請求できなくなる理由

加害者側の保険会社からの治療費の打ち切りは、それによってその後の治療費を請求することができなくなるということではなく、被害者が加害者側に治療費を請求することができなくなるのは、以下の2つの場合です。

①症状が完治した場合

症状が改善し、治療を継続する場合が無くなった時です。継続する理由がないので、その後仮に病院や整骨院に行ったとしても加害者側に治療費を請求することはできません。

②症状固定の場合

治療を継続しても症状が改善しなくなる状態を、「症状固定」といいます。交通事故でいつ症状固定となるかについては、けがの程度によってケースバイケースであり、実際に治療をしている主治医の判断が重要視されることではあります。

例えば、交通事故によって発症することが多いむちうち症の場合には、事故から6ヶ月というのが一つの目安と考えられます。症状固定となると、その症状はこれ以上治療を継続しても改善がみられない状況にあるので、治療行為と当該交通事故との間の因果関係が切れるため、症状固定後の治療費は加害者側に請求することはできません。

症状が残存していて、主治医がまだ治療の必要(治療の効果)があると言っているにも関わらず、加害者側の保険会社から治療費を打ち切られたというような場合には、治療をやめずに継続されることをお勧めします。

 

打ち切りと言われた時の対処法は?

α 追突されて頚椎捻挫・腰椎捻挫の診断を受けたが、治療開始から2か月後に治療費の打ち切りを打診された。

保険会社と交渉しましょう。一般的に症状固定時期として受傷後2か月というのは早いと思いますが、保険会社の担当者は車両修理費用が低額であるから受傷状況としては軽微なものであったと考えられるなどと言って、事故から2か月程度で治療費の打ち切りを打診してくることが有ります。

しかし、症状固定時期については主治医の意見を無視できません。

そこで、主治医に症状固定時期(今後も治療を継続することで軽快する可能性があるのか)という点を確認し、保険会社に対し、主治医の意見をぶつけて交渉するのが良いでしょう。

 

β 追突されて頚椎捻挫・腰椎捻挫の診断を受けたが、治療開始から4か月後に治療費を打切られた。

健康保険に切り替えて、治療を継続し、追って治療費を保険会社に請求しましょう。既に治療費を打ち切られてしまった場合、一括対応の復活を求めることは極めて困難です。

しかし、症状固定に至っていなければ、打ち切り後の治療費も後で保険会社に請求することができます。

そこで、主治医に症状固定時期(今後も治療を継続することで軽快する可能性があるのかという点)を確認し、症状固定までは健康保険で通院を継続し、後ほど治療費を請求するのが良いでしょう(なお、請求した際に保険会社がすぐに支払うか否かは保険会社の判断もありますので、それでも支払われない場合には訴訟などで争っていくことになります)

 

分からない事・困っている事があれば、お近くの整骨院にご相談下さい。保険会社との交渉も致しております。
横浜市金沢区で交通事故治療についてお困りの方はお気軽にご相談下さい。

交通事故によるむち打ちについて分からないことや、疑問に思ったことがあればお気軽にお電話ご相談下さい。