金沢区では、小学生~中学生ではソフトテニスが盛んです。高校生では硬式テニスに移行しますが、サーブを打つ時に肩が痛い!という子が多くご来院されます。学生の皆さんは、錦織圭選手や大坂なおみ選手に憧れてテニスを始めるのが多いんだそうです。テニプリの時代ではないんですね!
成長期の段階で、サーブを打ちすぎると、肩や肘に負担がでます。
これをほおっておくと、いわゆる『テニス肘』『テニス肩』といわれる症状になります。
テニス肩の症状とは?
サーブを打つ瞬間、打った後に痛みが出る分類があります。
野球肩と同一ですが、最も痛くなり易い場所が右肩上(僧帽筋・そうぼうきん)です。
ここを痛めると、肩を上げるのも辛くなってしまうんですね。
サーブのボールを捉える段階で痛む方もいます。
こうなると、ボールを打つ前に痛みが走り、ガット中央にミットするのが難しくなりますね。
肩が痛くなる原因って?
打ちすぎによることが多いですね。
彼の場合、テニススクールと部活の両方で酷使し、休む日も少ない状態です。
成長期にも相まって肩関節の周りの筋肉が悲鳴をあげている状態です。
骨格を形成中の頃に、打ちまくるだけでも筋肉にも骨にもダメージが蓄積されます。
更に、サーブの打つ姿勢・打ち方が体格に合ってないと身体に”ズレ”が出始めます。
このズレを修正せずに打っていると、段々と筋肉が擦れて炎症を起こします。
肩を痛めてしまったのは初めてとのことでしたが、今週退会があり、優勝が目標で、何とか試合に出れる様にとの依頼です。
テニス肩の触診~治療内容
①右菱形筋部(みぎりょうけいきんぶ)を押すと痛みがでます。
②右肩甲骨がやや下がり気味
③腕を捻じるサーブ体勢(+)
④肩甲骨が打ち過ぎによって、右下方に開いてしまっている
この場合は、脇の下(前鋸筋・ぜんきょきん)をじっくりほぐしてあげます。
次に、肩甲骨の動きを良くする為、背骨に寄せるようにします。
菱形筋部(りょうけいきんぶ)は超音波治療で温めます。
これでおおよそ、圧痛・疼痛が3/10まで減ります。
テーピング療法
まずは肩関節を上に上げやすくするテープを貼ります。
肩を上げる作用の【三角筋テープ】と言います。
肩甲骨を背骨側に引き寄せるように菱形筋(りょうけいきん)に貼ります。
背骨からスタートし、肩甲骨を引き寄せるように、引っ張りながら貼ります。
最後に僧帽筋を下からカバーする、アンカーテープを貼って終了です。
テーピングより大切な事
テーピングが初めてというので、プレー中邪魔にならないように動きやすい様に貼りました。
テーピングを貼ると、肩が上がりやすくなり、サーブも違和感無く投げれる状態にもなります。しかし本格的に治すには、肩関節のインナーマッスルを鍛えることが最重要課題となります。中学生で成長期まっしぐらなので、重い負荷をかけずに軽い負荷で靭帯・筋肉を鍛えるのが大事になってきます。
整骨院が初めてだというのに、受け答えがはっきりしていて、とても素晴らしい一年生でした!新一年生試合、優勝できるように頑張って下さい!
テーピングの貼り方について、解らないことや疑問に思ったことがあればお気軽にご相談下さい。