腰痛持ちの皆様は、どんな時に腰に痛みが発生しますか?
主にずっと座っている時
立っている時
あるいは前かがみでいるとき
中腰のとき
実はこの痛みの原因となっている筋肉について、ここを治せば腰痛ともオサラバ!というお話をしていきます。
ポッコリお腹の原因は腹横筋が弱るから⁈
10代〜20代の内はまだしも、運動不足になりがちな30代からは徐々にお腹が気になってきますよね。座っている時やTシャツの時など、ちょっとお腹がポッコリ目立ったら、思わず凹ませてみますよね?
実はこの凹ませたときに使っている筋肉こそが、ポッコリお腹の原因なんです。この筋肉は『腹横筋(ふくおうおきん)』といって【姿勢を保つ】役割を担っておりますが、背骨の動きには関わることがありません。
腰の曲げ伸ばしや、捻り動作で動く他の腹筋群とは違い、この『腹横筋』は横向きについていて、体を動かす動作に関わらないので、鍛えるのが大変になります。
姿勢を保つ役割ですので『お腹がポッコリ』している以上姿勢を保てていませんよね?
この状態では『腹圧』が落ちていて、姿勢を保つ『コルセット』としての役割が果たせなくなります。
この筋肉は肋骨から骨盤、鼠径部と広範囲に付いているので、ここが弱ると腰椎に負担がズッシリかかります。
ギックリ腰の原因は多裂筋
脊椎には『多裂筋』といった背骨同士を支えてくれる細かい筋肉がありますが、腰の『多裂筋』に負担がかかり傷つくことで、あの【ギックリ腰】が起こります。
『腹横筋』は『多裂筋』と伴に腰の安定性を高めます。
・咳やくしゃみがしっかり出来るのもこの筋肉のおかげ
・分娩や排便でも『腹圧』を決めて出しやすくすることも
立ったまま手をあげる動きは、肩の筋肉よりも『腹横筋』が姿勢を安定をさせる様に働くことで、出来る動作なのです。
その他の『腹筋群』や『脊柱起立筋』の様に直接体幹を動かす役割はありませんが、『腹横筋』や『多裂筋』は美しい姿勢や正しい姿勢を保つ役割を果たします。
これら腰からお腹まわりの筋肉の他に『横隔膜』や骨盤の底を塞いでいる『骨盤底筋群』も腰の安定に重要な役割を担っています。
『横隔膜』は焼肉で言うところの(ハラミ・サガリ)といった美味しい部位になりますが、『横隔膜』が収縮することで呼吸が可能になります。
腹式呼吸は腹圧を高める働きがあるので、重要な役割を担います。
またすぐ下には胃や肝臓、膵臓といった臓器がありますので、こういった臓器が弱ると『横隔膜』の動きも小さくなてしまいます。
『骨盤底筋群』は特に女性は大切で、この筋肉群の中に『括約筋』という催してきたときに我慢をする筋肉があります。
この筋肉が弱ると、『腹圧』と同様に咳やくしゃみといった急激に大きく腰に負担がかかると、尿漏れを起こしてしまいます。
また加齢に伴う【脱肛】もこの筋肉群に関わりがあります。
ダイエット効果もある「腰痛予防」エクササイズ集
よく「腹式呼吸して下さいね」って言われたこと有りませんか?確かに腹式呼吸が大事なのはわかりますが、実際問題『腹式呼吸』はどの様にやるのでしょうか?
人間はそんな特殊な呼吸をしていないので、なかなか浸透していません。そこで『腹式呼吸』と言えば『ボイストレーニング』ということで、そこで行われている最も簡単な方法を、ご紹介いたします。
ストレッチしながらの『腹式呼吸』
①足を伸ばして座ります(長座姿勢)
②ゆっくり前屈しながら息を吐き切ります。
③ゆっくり息を吸いながら体を起こします。
初歩的な『腹横筋』のトレーニング法
先ほどの『腹式呼吸』の体制から仰向けになっていただきます。立って行った方がより効果的です。
①両手を上げてゆっくり背伸びをしながら鼻から息を吸います。
このときお腹が膨らんでいるのを確認します。
②息を吐きながら元に戻ります。
初歩的な『骨盤底筋』のトレーニング法
①両膝を立てて仰向けに寝ます。
②手をお腹の上に置きます。
③息を吸って背中をそらせます。
④息を吐いて腰を床につけます。
手がお腹の膨らみや凹みを感じるようにしましょう。
呼吸をするときに気をつけて
①息を肺の中から吐き切ります。
②吐くときはシャボン玉を飛ばす要領で
③息を吸うときは自分の鼻の周りにある空気を集めるように柔らかく吸いましょう。
④腹8分目を目安に目一杯吸わないように心がけましょう。
フロントレイズ
身体をハードに動かすのではなく、自分の重さを使う方法です。
1、マットがなければカーペットや布団の上で行います。
2、うつ伏せになり、腕を肩幅に開きます。
3、軽く上半身を起こします。このとき腕は90度をキープ
4、爪先立ちで身体を支えます
5、顔を前に向けて 足から首筋まで1直線にします。
6、この状態で30秒キープ後、インターバル30秒
7、再び1直線にして45秒キープ。
8、終わったら30秒インターバル。
9、最後に1分間同じ姿勢をキープして終了です。
〜このトレーニングのコツ〜
お尻を上げない様にします。
呼吸を安定させましょう。
手は握らず前に出しておく。
顔は前に向けましょう。
ヒップリフト
1、マットがなければ、カーペットか布団の上で行ないます。
2、仰向けになり膝を軽く立てます。
3、手を開いて、身体を安定させておきます。
4、息を吐きながらお尻を持ち上げます。
5、膝から鎖骨まで1直線になったら2〜3秒キープします。
6、その後ゆっくり元に戻していきます。
7、この動作を10回繰り返しましょう。
8、終わったら30秒間インターバルを取ります。
9、後2セット同様に行い終了です。
〜このトレーニングのコツ〜
呼吸を安定させましょう。
肩や腕に力を入れないようにします。
ゆっくりと行って下さい。
慣れてから、セット数やキープする時間を増やしていきます。
ヘソのやや下で天井を押すイメージで行いましょう。
実際にやって見た感想
『腹横筋』も『骨盤底筋』も体を動かす筋肉ではない為 、どのトレーニング法も無理なくできます。
10回を2セットで毎日の習慣にしてみましょう。
高度な筋トレは、腰痛予防よりかえって痛めてしまう危険もあります。
インナーマッスルを鍛えるのは一見地味ですが、じっくり鍛えていくことで痛みのない毎日が送れます。
頑張れる人向けのトレーニングは、思った以上にキツイです!!
フロントレイズ1回目30秒はなんとかクリアできますが、インターバル後2回目はかなりきつくなり、20秒ほどでくじけました。お尻が支えられません・・・
ヒップリフトはフロントレイズ後でしたのでお腹周りが・・・ですが、10回2セットまでは何とかクリアできました。3セット目はそこそこきつかったですが何とか出来ました。
このほかにもインナーマッスルトレーニングはございますが、この2つのトレーニングでも十分効果は期待できます。まずどちらも1セットずつ行ってから、回数を増やしていきましょう。
姿勢を正すクセをつけてみませんか?
これを機会に日常でも姿勢に気を付けてみませんか?
『腹横筋』を鍛えた成果は姿勢を正していられることが何よりの証です。
始めのうちは中々うまくいかなくても、自然と姿勢を正すクセがつくと腹圧も自然と上がっていき、トレーニングの効果も出やすくなります。
更に姿勢を良くしておくと消化吸収や便通にも効果があります。そして何より身体が疲れにくくなります。
まずは椅子の背もたれに背中を預けた状態で姿勢を整えてみましょう。
パソコンのキーボードもそれに合わせて位置を変えてみてください。
特に長時間座ったままの状態やパソコン作業は姿勢が悪くなり身体も疲れます。時々首や肩、背中の筋肉を動かしながら姿勢をリセットしていきましょう。