交通事故の発生件数はここ数年減少傾向にあります。交通安全意識の浸透、車の技術向上により減少にある一方で、65歳以上の高齢者が占める割合が高くなっています。
全国で相次ぐ高齢ドライバーの事故
最近のニュースでは、ブレーキとアクセルの踏み間違いでの事故。これ多いですよね。聴力・視力・感覚等、若いころと比べればかなり落ちているのは仕方がない事です。
・10月28日
横浜市で87歳男性が運転していた軽トラックが集団登校中の小学生の列に突っ込み、6歳の男児が死亡、7人が怪我。容疑者には認知症の疑いあり。・11月10日
栃木県下野市の自治医大病院構内で84歳男性の乗用車がバス停に突っ込み、女性が死亡、2人が怪我。・11月11日
板橋区で86歳男性の運転する乗用車がコンビニに突っ込み、2人が怪我。本人には認知症の疑いあり。
このように死亡事故が増加。
~私の体験談~
「私が運転中、隣を並走する高齢者ドライバー。その時は約40キロくらいで走行中。交差点に入ろうという所で確実に信号は赤だったので私は停車。並走していた高齢者ドライバーは、信号なんてお構いなしに突っ込んでいった!しかもその低速40キロで交差点侵入。横断歩道の信号は青で、歩行者も渡る寸前の場面。わ!おいおい突っ込んだよとびっくりしちゃいましたよ。車は何事もないようにスーと信号無視で通り過ぎていきましたが、歩行者もびっくりした表情。」
事故もなにも起こりませんでしたが、かなり危ないですよね。その状況に気づいていないってのがかなり不安になります。でもこんな事が多いのが現実…..事故起こした事も覚えていなかったり、気付かなかったり。
認知症の方がよく事故を起こしたりします。詳しくは後ほど。
最近は小学生の集団に突っ込んだり、踏切に突っ込んだりと驚くような事ばかりですので、高齢者事故を防ぐための対策について考えていきます。
悲惨な小さい子供たちの命を奪った事故など、Yahoo!ニュースで調べてみて下さい。
高齢者が事故を起こす原因て何処にあるの?
年々交通事故総件数は減少傾向にあるものの、総件数の中に占める高齢者ドライバーの交通事故関与率が高くなっているのが分かります。
では原因はなんなのか?一番は集中力の低下!
まず若い年代の頃のように複数の物が見えなくなります。ブレーキを踏むタイミングだったり、ハンドルを回すタイミングだったり、少しづつそれが遅くなっているんですね。
視野も狭くなっているので、横断歩道を渡ろうとしている人物に気付くことができず、事故に繋がる事があります。以前は高速道路の逆走ってのもありましたね。
それだけ周りの状況や、判断が相当鈍るということです。走る凶器と化します。
自分は運転に自信があるから大丈夫!?
これは若い年代の方も言える事ですが、「俺は運転が上手い!」と過信してはいけません。その余裕が事故に繋がります。
高齢者の場合は….
・運動能力
・判断力
・視覚認知能力
これらの能力が低下していきます。
見逃したり遅れたりすると事故に繋がってしまうわけですね。事故率が高い高齢者ドライバーは、たいてい慢心な気持ちで運転しているそう。
「この道70年も運転してきているんだ!事故なんて起こさん!」
「高齢者ドライバーの免許自主返納なんか余計なお世話!」等
気持ちはわかります。
もし私も60代70代になったとき、このような気持ちになり得るかもしれませんしね。ですが、現実慢心な気持ちと、認知症等の理由で、人が死んでしまっている事を考えると運転は控えようという考えに至らなければならないですよね。
人を引いてしまったら禁固2年執行猶予3年だったり、怪我をさせた家族にも一生の償いが付いて回ります。
65歳から多く発症する認知症にも注意!
年齢が増すごとに増加している認知症。認知症高齢者の暴走事故も多発しているのも事実です。ニュースで報道されることもありますよね。
・高速道路等での逆走
・車道かと思いきや歩道を走行していた
・ブレーキとアクセルの踏み間違え
・予測・判断の遅れによる事故 等
これらの事が、認知症ドライバーに起こっています。それまでに自分が認知症だったということに気付いている方も少なく、事故をしてから初めて認知症に気付く方も多いようです。
認知症の詳しくはこちら⇒認知症ネット
脳の細胞が死んでしまったりするので、色んな障害が出る事が考えられます。認知ができなくなるということですね。これで運転をするなんてかなり危険!
事故を起こした時の刑事責任は?認知症の人は刑が違うの?
ここで事故を起こした時どうなってしまうのかをご紹介します。事故を起こした時の刑事責任ですが、軽症・重傷で変わってきます。
自動車運転中に交通事故を起こして死傷した際に、もし運転者が政令で定められている原因の影響を受けていた場合は「危険運転致死傷罪」で処罰されます。
危険運転致死傷罪は……
①交通事故で被害者を負傷させた場合⇒懲役12年以下
②交通事故で被害者を死亡させた場合⇒懲役15年以下
認知症だった場合は?
事故を起こした加害者が認知症だった場合は、「危険運転致死傷罪」には該当しません。認知症の場合は「過失運転致死傷罪」になります。
③7年以下の懲役、禁固。または100万円以下の罰金
となり、重度の認知症だと判断された場合には、罪に問われない場合もあるのです。認知症でもなくても被害者に傷害をもたらした事には変わりないので、損害賠償等の民事責任は変わりません。
こういった事故が起こらないように「免許返納」を言い続けているんですよ。
高齢者ドライバーによる悲惨な事故をどう防いでいく?
高齢者ドライバーの皆さん。このマークってご存知ですか?
これは高齢者マークと言って70歳以上のドライバーは車に表示することができるものです。まずはこれを付けてみてください。このマークを付けていれば、「あっ、運転している人は高齢者なんだな」と認識し、配慮しながら運転することが周りのドライバーに義務付けられます。
恥ずかしがって付けない人も中にはいらっしゃるようですが、恥ずかしい事なんて一つもありません。交通事故を無くす手段の大きな一つとなるので、必ず車に張り付けましょう。
病気気分が悪いなと思うときは乗らない!
なにか改善策があるのか?というと一番は自分の意識の改善しかないでしょと思います。いくら車の性能があがっても、運転することには変わりがないですよね。
若年層と違うところは、体の衰えです。少しの腹痛や頭痛等体の異変があれば、なにがあるかわかりません。いつもと体の感じが違うなと思ったら乗らない。こういうような意識が欲しいですよね。
「運転経験が長いから、多少のダルさでも技術でカバーできるっ!ばあちゃん大丈夫だから気にせんといてー」
なんて言って案の定事故に遭ったらどうしますか?相手を死亡させたとなると、その後の人生が牢獄暮らしになるかもしれません。そこは落ち着いて判断して、乗らない!という考えを起こすのが大事なんです。
年齢とともに視野が狭くなるので非常に危険
片目で左右90度くらいの視野が望ましいんですが、65歳くらいを超えると、60度くらいに狭くなってしまっている方が多いようです。そうすると歩行者の発見や左折右折の見通し、車の発見等が遅れてしまいます。
視野の中に物が入ったときには事故なっちゃているケースも。ここで重要なのが、慢心的な気持ちを持たないで運転することです。免許を取ろうとしていた時を思い出してください。路上講習とかで教官に確認を大事にしろ!って言われましたよね。
若年層を勿論確認をすることが大事ですが、高齢者の方々は特に確認を何度も行ってみてください。
「技術があるし、だいたいのタイミングでいけば先が見えなくても大丈夫です!」
「視野が狭くなって首を動かさないと周りが見えないのがめんどくさいので、自分の感覚に頼っている」
確認を十分にしないドライバーはいつか事故を起こします。「死角」というのがありますよね。車のミラーから見えなくなる空間があります。
それ以上に歩行者、端を通り過ぎるバイク自転車には気を付けてください。交差点を左折・右折する際は、右左見て、もう一回確認!?これ大事!
1回見てOKではなくて、もう一回重複して確認してみましょう。高齢者の方の場合、見えてない部分も多いので、運転する際は何度も確認するのが事故防止に一番近づくのでは?と思います。
大丈夫であろう、飛び出ないであろう等の「だろう運転」と過信が事故に繋がると最近感じますね。
夜間の運転や混雑している道路は極力避ける
私のおじいちゃんは、長年運転をし続けてきた、熟年ドライバーです。運転にはかなりの自信を持っています。80を超えてきたので、最近は運転には気を付けるようにと、できる限り運転はしないようにねっ!と釘を刺しています。
気を付けたいのは、夜間の運転ですね。現在は早く暗くなってしまうので、早めにお買い物を済まして、17時以降は乗らない様に!と言っています。
明るい時の視力より更に夜間は低下するので非常に危険です。こちらの方は危険という自覚があるのか、夜間の高齢者が運転する割合は10%にも満たない結果がでています。
混雑している道路も避けた方がいいですね。聞くところによると、車が沢山走る道路を走行中、台数が多すぎてパニックを起こす方もいらっしゃるようです。
車線変更の際も上手くできず前方者・後続車と激突なんて事故もあります。金沢区や磯子区は交通量も多いですし、事故も起こりやすい場所だと思います。
細かい細い道も沢山ありますよね。そこを通るよりかは、交通量の多い大きい道を通った方が安全かな?なんて思ってます。気を付けてほしいのは、速度と車間距離。
勿論法定速度は守り、前方車との間は十分に取りましょう。
車間距離はどのくらいとればいい?
高速道路は走んないでくれ!
高速道路の走行は避けてほしいと私の願いです。「流石に怖くて走れないよ」というご高齢の方も多い様ですが、ごもっともです。
速度も出さずによろよろ走行車線を走ってる車もこの間見ました。危ないっ!できれば走って欲しくないですねー。
「走行中心不全で意識不明に。そのまま他の車⇒ガードレールに突っ込んだ。運転車は死亡。当たった車の運転者も重症を負った」
具合が悪くなっても側道に止めるのも危険な高速道路。逆走ってのも一時期何回かニュースになってました。高速道は乗らないっ!と心に決めて安全に運転してください!
高齢者ドライバーの相次ぐ事故をうけて国はしっかり動くのか?
安倍総理大臣は「大変痛ましい事故を防止するため、来年3月、認知症対策を強化した改正道路交通法を施行することにしている。まずは円滑な施行に万全を期すとともに、自動車の運転に不安を感じる高齢者の移動手段の確保など、社会全体で高齢者の生活を支える体制の整備を着実に進めていく」と述べました。
認知症の方が事故を起こす件数が多くなっているので、認知症対策を強化した改正道路交通法に万全を期すと安部さんは発言していましたね。
最近は、運転操作の誤りで、幼い子供の命が絶たれる事故が相次いでいます。そんなニュースを見ていると心がほんとに傷みますよね。
ネットでは、70歳を超えたら返納だ!とか、高齢者は運転するな!とか声が上がっていますが、それは無理な気がします。運転したい人はやはりしたいのです。運転したい人の為の対策を政府はすぐにでも取ってほしいですよね。
高齢者教習をもっと厳しく。結局はよっぽどの事が無い限り更新ができてしまうので、そこから改善してもらいたいと思います。
ここまで、視力の低下・認知症・発見能力や技術の低下等が原因では?とお話してきました。プラス大事なのでは?と思うのが、家族の力です。
私が最近行っているのは、おじいちゃんが運転する車に週に1度は乗ってあげる事です。教習所の教官とまではいきませんが、曲がる時等歩行者を確認してあげたり、口にだすとイライラしてしまうので言いませんが、運転でどこが危険か?観察しています。
運転後、少しお話をしてあげるんです。そうすると以外と気を付けて運転してくれます。これは他人から言われるより、身内の方が効果アリ!そんな気がします。皆様もたまには同乗してみては?
運転を継続したいというのであれば、家族でしっかりとサポートしてあげる。できれば運転させたくないのであれば、運転を引退したいと思わせる社会作りも大事ではないかな?とも思います。
筋肉や脳が衰えてくるご高齢者が歩いて出かけるというのも危険な話です。体力的に厳しい面も…..車を使いたくなるのはしょうがないですよね。
車が無くても大丈夫なような生活環境を提供してあげるとか、社会は考えるべきで。例えば、月に〇〇円納めれば、タクシー乗り放題とか。
ど田舎の所では、お買い物やお出かけの際に気軽にタクシーを使うことができるシステムを導入している所もあり、自主返納を薦めています。田舎は遠くまでいかないとお買い物できませんからね。
これだけ悲惨な事故が相次いでいる訳ですから、早急に対策をしてくれ!
私達でもできる事があると思いますので、力を合わせて子供達の命を守っていきましょう!ご高齢者だけに限らず、皆様安全運転でお願いします。
安全運転を助けてくれるスマホアプリというものがあるみたいです。速度超過・車間距離等ドライバーが安全にドライブできるように開発されています。