富岡八幡宮での事件で気付いたこと・・・~呪いと祟りは八百万の神々のおかげ?~
参考:ぱくたそ
夏になるとグループの一人がだいたい「肝試しやろーぜ!」とか「怪談話」を話し始めますよね。と言って周りもなんだかんだと話を聞いてしまい、夜中のトイレや一人でいるとつい背後を気にしてしまったりと、こんな時期ですが背筋の凍る怖い話が祟りや呪いから生まれてきたのではないかという事をお話します。
怪談噺の構成と言えば
① 恨みや妬みから生じる
② ①を因果に相手を死に追いやる
③ 呪われる
④ 復讐される(復讐されているところが話の肝になる)
と、こんな感じですね。もちろん変形パターンとして相手かまわずな事も有ります。
しかし本当に幽霊は存在するのでしょうか?と言うとどこのどなたが必ず「見たことあるよ!」と言うひとがいます。
でもそういう人に限って見た人物は決まって自分以外の人で直接関係性のない方になりますけどね・・・
Contents
怖い話の元凶は権力争い?!
時の権力者に対し恨みを持つ反対する勢力が権力者を打倒し、
倒された側に恨まれる事が祟りを引き起こすと言われており、
やれ首がどこまで飛んだだとか、都に雷が落ちたのは誰々の祟りと言われ伝わっていきます。
そうした逸話が全国に広まりにつれ少しずつ話の内容が変化していきます。
見えないからこそコワいもの。
「恐怖」という言葉は「恐い」と「怖い」どちらもコワいで出来ています
この違いは、「見えるもの」と「見えないもの」の違いで、
例えば実態のあるものに襲われたり驚かされたりすると「恐い」という表現を使い、
実体のないものや見えないものに襲われたりしますと「怖い」という表現を使います。
祟りや呪いと言う実体はないけど、現象として表れている2つの要素で構成されると
「恐怖」となります。
そのために人は原因を追究し「誰」の仕業かを明確にして「恐怖」を和らげようとします。
それにしても「恐」と「怖」どっちがコワいんでしょうね?
実際の祟りは病気や気象現象が原因かもしれません。
古くは「何者かによって呪い殺される」や「誰々の祟り」として伝えられておりますが、
だいたいは死因は暗殺されない限り原因不明です。
この当時は医療は発達していませんので、当然ですが病名もわかりません。
気が狂ったように見える死に方やもだえ苦しんだ挙句・・・
など毒を盛られない限り、心疾患や脳疾患が原因だったのではないでしょうか?
こういった病気の原因は運動不足とストレスですよね。
誰かをねたみ追い落とす事自体・・・まさにストレスに感じますが・・・
昔話の「こぶとりじいさん」は恐らく良性腫瘍ではないでしょうか?
また気象現象でいうならば、都を外れると「羅生門」の様に屍がゴロゴロと転がっていますと
腐乱した死体からリン分が出てきて青白い炎を出して燃えるいわゆる「人魂」となります。
原因が「飢饉」「流行り病」などで大勢が次々亡くなるとこういった現象は
「何者かの祟り」となり、追い出された天皇がいればその呪いとささやかれるようになります。
こんなことから気象や祈祷などをのエキスパートが現れたのか出来たのか「陰陽師」が出てくるんですね!
祟りが有ったからこその呪いが生まれる?!
日本の三大祟りの一つ「菅原道真」は唯一と言っていいのか
藤原家の定番ポジションである右大臣の座(NO,2)を奪った人物で、
それまで天皇=で確立していたものが崩されたのですから、
当時の左大臣(NO,3)である藤原家からしてみれば・・・
まあ・・・恨みもすれば呪いたくもなりますね・・・
「道真公」は大宰府に追いやられてしまいますがその後の首都は大混乱!
雷に打たれたり異常気象に見舞われた事を「道真の祟り」として騒がれ、
大宰府に天満宮を建立して収めたのですが、当のご本人は本当に呪っていたのでしょうか?
また恨み言を口にしても首都に異常気象をもたらすほどの効果はありません。
「都」以外は野原ですので、高い建物や高い木があれば雷は落ちやすいと思います。
たまたまタイミングよく落雷に合っただけの事で祟りと思いこんでしまったのです。
要は追いやった藤原氏の罪悪感が恐怖を生んだのです。
「徳」が着いた天皇は良い事をしたのではなく良い死に方をしていない?!
祟り三人衆のラスボス「崇徳天皇」は最強の祟りをもたらしたとされていますが、
歴代天皇の名前は死語についた名前で本名はあの読めない漢字の羅列です。
ヤマトタケルノミコト=日本武尊という感じです。
ここに「聖」や「徳」が付いた名前を持っていると、この天皇は大概暗殺されたか
排除されて失意の後亡くなったと思われます。
聖徳太子は「聖」と「徳」のダブルネームを持つほどの人物なので
排除した人物はさぞ枕を高くして寝られなかったと思いますし
崇徳天皇は「あがめる」と「徳」というかなり持ち上げられていますので、
相当恨まれているなと見受けられます。
詳しくは大河ドラマ「平清盛」をご覧いただくとわかりやすいと思います。
こういった権力争いに勝ったものが歴史をいいように書くことができる反面、
あくどい手を使った事による後ろめたさから少しでも悪いことが起こると
「呪い」や「祟り」と捉えてしまいがちなんでしょう。
物語や話はいつの時代も受け入れられてきた最大の娯楽!!
「都」以外に住んでいる一般ピープルは農業メインの生業ですから、娯楽に非常に飢えています。
神武天皇とゆかいなご先祖たちである、アマテラス一門の神話もそうですが、未知の情報に対しては、
居酒屋で話す武勇伝と一緒で信ぴょう性はともあれ話の内容は面白いですよね。
こういった「口コミ」を上手く利用したのが神武天皇による大和の国の全国制覇ではないでしょうか?
また先程の天皇の恨み節なども、本当に恨んでいたかは定かではなくとも漫画の様な話みたいで面白いです。
また様々な権力争いから敗者が勝者を恨むことで時の政権を転覆させるべく残党が悪評とともに流布したのかもしれません。
またこういった出来事は娯楽の少ない昔では、速くかつ不正確に伝わりやすく、尾ひれも付きやすいです。
現代で言えば「口裂け女」などは有名ですが、あれは半年で日本全国に言い伝わったといわれており、
地方によってその攻略法は様々です。
江戸時代になると、曽根崎心中にみられる浄瑠璃や講談などで
少し恐ろしい要素の入った物語が増えていましたが、
「お岩さん」や「番長皿屋敷」など怪談も出てきましたし
落語や絵などにも取り入れられ庶民の娯楽になりました。
これらの元は、鎌倉時代末期から御伽草子が歴史に登場しますが、
後の日本昔話として今に語り告がれてきました。
これも神話や言い伝えなどが尾ひれを付けて伝わったものなので、
「御伽」は「とぎ」つまり寝物語・・・夜の生活をバラエティにするアイテムの一つでもあったのです。
その中には獣をモチーフにした百鬼夜行などもあったと聞きますが、
いつの時代もこういった話は庶民にはもってこいのネタになります。
口のうまい人が面白おかしく、あるいはインパクトを与える為に怖くしたり
工夫を凝らして伝わってしまい、いつしか「怪談」となり受け入れられてきたのです。
最後に怪談にまつわる余談ですが・・・(ダジャレ?!)
よく神様に願い事をする時は言葉に出してはいけないと言われていますが、
何故なんでしょう?
「呪い」は祈っている姿に口が付いています。呪う言葉を口にして祈っておりますね。
もしかしたら・・・神様にお祈りする時は言葉に出してしまうと呪いの言葉になるのではないでしょうか・・・
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