ランナーズテーピング2
バスケットをしている子供で、アキレス腱+ふくらはぎが走ると痛むと相談されました。
学校では運動会の練習をしているのですが、その時は全く痛くないとのことです。
この違いはなんだ?と考えています….
歩く時も、家で生活している時も痛みはないみたいです。
アキレス腱の部分をつまむと『痛い!』とかなり大声で。

①歩行時、キリキリ・ズキズキ・ジンジン痛む
②じっとしててもズキズキ痛む
③ジャンプをする時・着地をする時に痛む
④ピーンと張った感じがある
⑤つまむと痛い

この子は、走り方が足をベタベタ床に叩きつけるような走りなので、負担がかなりかかっています。

神話に出てくるアキレス腱とは?

アキレス腱は、ふくらはぎの筋肉から足裏~踵の骨を繋いでいる一番太い腱です。
踵にピョンと出ている骨がアキレス腱だと思いがちですが、ふくらはぎの筋肉と足裏まで繋がっています。

アキレス腱→別名『踵骨腱』

①腓腹筋→内側頭と外側頭の二頭に分かれている
②ヒラメ筋
③下腿三頭筋
アキレス腱②
ふくらはぎの下腿三頭筋が収縮する力を踵の骨に伝わり
Aジャンプして着地する
B歩行時に足を交互に蹴りだす
C同時にかかとを上げる

アキレス腱の役割はスポーツや普段の生活をする上で重要です。
ふくらはぎの筋肉の収縮を踵に伝え

①歩く
②走る
③ジャンプする(離陸・着地)
④急な切り返し
⑤車の運転でアクセルを踏む・ブレーキを踏む動作

車を運転中、アキレス腱が突然痛み出し、アクセル・ブレーキが踏めない。足を動かすこともできない状態に陥ってしまい何とか車を止めようとハンドブレーキを引いて止めた。

こんなお話を耳にしたことがあります。それがミニバス指導者の知り合いの方でした。
生々しいお話だったので、鳥肌が立つほど怖い…..

アキレス腱が痛くなる原因は?

ランニングや踵にかかる負担が反復性であると炎症が起こる現象。アキレス腱はふくらはぎの筋肉と「かかと」の骨をつなぐ腱なので

①走る
②跳ぶ
③回転する
④長時間の歩行
⑤靴のサイズが小さかったり大きかったり

少しの運動でも負担がかなりかかる箇所であるのがアキレス腱です。症状として『アキレス腱炎』があり同じアキレス腱の痛みでも、

A,若い人→反復性の運動・踵からくる衝撃を蓄積・痛いのを我慢して放置している

B,中高年の方→若い人と比べて体内の水分量が違う(水に浸したスポンジとパサパサに乾いたスポンジの違い)ので、柔軟性がなく腱がきしみやすい為

アキレス腱炎を放置すると→『アキレス腱断裂』が起こる可能性も。

もしもアキレス腱周囲が痛くなったら?自宅で出来る治療法

『あれ?今日は足に違和感があるなー』
『踵を上げると痛い!』

無理をせずに休みましょう。
そこで反復性の運動を行うと、アキレス腱断裂、競技復帰が遅くなったり、歩行が困難になってしまうので、一番は安静(保存治癒)をお勧めします。

①靴に中敷きを入れて踵を接着面から遠ざける
②痛みが治まるまで反復性のある動作を中止→とにかく安静!
③湿布やサポーターも効果的!
④テーピング療法

『アキレス腱断裂』になってしまった….

反復性の運動を繰り返しアキレス腱にストレスを与えることにより起こる症状です。アキレス腱断裂の経験がある方によると、運動中突然アキレス腱からバチッと切れるような音がして歩行が困難になる。。。。練習も断念したそうです。

競技に集中していても音がはっきり聞こえるみたいです。音がすると共に、誰かに後ろから蹴られたような痛みも生じます。このような症状が起きた場合→お近くの病院・整形外科へ直行してください。

アキレス腱断裂かどうかの検査

『トンプソンテスト』で陽性の場合→『エコー検査』の方法で断裂か否かを判断。

・ギブス・装具を採型して着用→手術をせず回復を待つ
・固定期間は6~10週間
・競技復帰は、手術治療した場合と比べ、1~2週間治療が長引く

固定

手術の場合

・切れたアキレス腱をつなぎ合わせる
①切開して切れている端同士を繋ぐ手術『端々縫合
②切開せずに、アキレス腱を糸でつなぐ手術『経皮縫合

・固定期間4~8週間
・競技復帰は6~9週間

『競技復帰を早くしたい!』方には手術での治療が最適ですね。
『時間をかけてゆっくりと治す』という方には保存治癒が良いかもしれません。これは医師と相談して、自分にあった最適な治療方法を見出してみて下さいね!

アキレス腱に効くテーピング

①アキレス腱は踵下から発生しているので、足裏からスタート
②腓腹筋(ふくらはぎ)を覆い
③アキレス腱下三分の一からくるぶしにかけて補強

走れる場合はテーピングで補助できますが、足をひきずるようであればサポーターです。更に切れて断裂した場合はギプス固定です。
日頃から運動前は準備体操、アキレス腱のストレッチを忘れずに行ってください。

アキレス腱の症状は3つに分けられる

『走っていると段々踵の周りが痛くなってくる』
『10分後には足を地面に着くたびにアキレス腱が痛くなってくる・・・』

スポーツの練習を休みなく繰り返すと起きやすい症状です。
バスケ・バレーのジャンプが多い種目やフルマラソンな長距離を走る人に好発します。

①アキレス腱炎

オーバーユースによる疲労蓄積が原因です。アキレス腱の真ん中・細くなっている所をご自身でつまむと圧痛が。
スポーツ全般に発症しますが、コンタクトスポーツやダッシュを繰り返すものに好発。踏ん張りを利かす際に、思いっきり体重を乗せたり、そこから踏み切ろうとする際に発生します。

 ②アキレス腱周囲炎

アキレス腱の周りを包んでいる膜や組織(パラテノン)に炎症が起こる疾患です。

踵からの衝撃が強かったり、着地が多い方バスケット・バレー選手に起こりやすいです。
またマラソンなど長距離走る方の靴が合わない等。サラリーマンでも革靴を長時間履いたまま歩き続けると痛みやすいです。

③アキレス腱滑液包炎

アキレス腱にある滑液包が圧迫刺激されることによって、炎症が起こる疾患です。

女性にやや多く、両側性になりやすいです。高いヒールを履いて2~3㌔歩くことが多い営業関係にも多く、通勤時に駅から家まで15分以上ヒールで歩くことを繰り返している方にも出やすいです。

症状

①炎症・発赤・熱感・腫れ・痛みが患部にみられる。
②急性期は、赤く腫れ・熱感がみられる。
③アキレス腱を押したり、摘んだりすると痛みがある。
④滑液包炎は、外側に母指頭大の腫れを確認出来る。慢性化すると、腫れは硬いしこりとして触れる。
⑤運動開始時に痛みが強く、運動中は痛みが和らぐ。
⑥アキレス腱の踵付着部に、歩行時痛または運動時痛がある。
⑦歩行、階段の上り下りでも絶えず痛みがある。走ったり、運動をすると痛みが強くなる。

治療内容

1、熱感がある場合はアイシングを

2、アキレス腱を伸ばせるか、伸ばす際にどの部分が痛いのかを触診

3、アキレス腱の負担を軽減させる為に、ふくらはぎのマッサージを行い

4、ヒラメ筋極を滑らすようにアキレス腱を浮かし

5、付着部の踵のアライメント調整、足底の足つぼマッサージを。この際に筋膜を引き剥がすイメージで行います。

6、最後にクリームなどでミルキングをかませ、やや軽めのストレッチを何度か入れ、痛みが強い方には、ふくらはぎ内側(シンスプリント部)にもミルキングをします。

成長期の学生ではこれで痛みが7~8割消え、自分でもアキレス腱を伸ばせれることが可能に。
周囲炎では超音波治療が有効なため、踵周りから弱めの出力で照射。
社会人では仕事上、革靴やヒールを必要な場合が多いので週に2回程度以上の治療が必要です。

予防・リハビリ

①炎症が強い方には、自宅でのアイシング又は湿布を15分程度。
②運動後のアイシングも大事ですが、何気なく自宅へ帰ってきた後にも冷やしてあげると効果的です
③健康サンダルをお勧め。足底を刺激した方がアキレス腱~ふくらはぎのストレスを逃がしてくれます。
④軽めのストレッチをしましょう。痛くてもできる限り伸ばしておいた方がその後の治癒速度が速くなります。
⑤足底が硬い靴、革靴などにはSORBO等のクッションを入れるのをお勧め。なるべく自宅では柔らかい靴やサンダルで2か月過ごしてみてください。

バスケットボールのポジション別で起こりやすい怪我

どのスポーツにも、ちゃんとしたポジションがあり、
個々に合ったポジションに振り分けられることかと思います。
バスケは5人で戦うので、5番までポジションがあります。
バスケ経験者であれば、『何番をやって』と言われればどこのポジションか分かります。

1番、ポイントガードポジション (PG)

2番、シューティングガードポジション (SG)

3番、スモールフォワードポジション (SF)

4番、パワーフォワード (PF)

5番、センター (C) となります。

それぞれのポジションの特徴をご紹介いたします。

★ポイントガード(1番)


ポイントガードとは、コート上の司令官の役目をしています。 トップから、残りの4人に指示を与え、チームとしてのOFができるようにします。
ボール運びや、OFの組み立てを任されるます。 なので、ボールをコントロールする技術、パスワークなどの技術が必要になります。

★シューティングガード(2番)


名前の通り、シューティングという名前がついてますから、シュートの能力が 非常に優れていることが求められます。 どっからでもシュートが決まるような確率と、ガードの手助けができるような ボールコント-ロールがあることがとっても良いです!

★スモールフォワード(3番)


基本的にチームで一番な選手が振り分けられることが多いかなと思います。
身長も関わってきますから、絶対的ではないですが、一番の点取り屋が、 このポジションになります。 終盤、得点が競っている場面で、点取りを任されたり、点を取る部分では 重要な,ポジションです。

★パワーフォワード(4番)

パワーフォワードは、基本的に中(ゴール付近)のプレーヤーです。
ですので、外からのシュートは中々ありません。 このポジションは、身長の高い選手が適任で、 主に、リバウンド争いをします。 高いジャンプ力と、相手との身体の接触で耐えられるような身体が 求められます。

★センター(5番)

センターは、チームで一番身長が高い選手が適任です。
センターも、ゴールした付近で基本的にはプレーを行います。 ゴール下シュートの正確さ、リバウンドへの積極的な飛び込みが必須です。 『リバウンドを制する者は、ゲームを制する』という格言がありますね。 それだけ、リバドは大事なものだということであります。

ポジションについて、5番までご紹介させて頂きました。
できれば、1番だけでなく、2番、3番もできると良いです。(オールラウンドプレイヤー)
バスケは、こういうような、役割分担が無いと、試合に勝つためのチームOFができないので、
まずは、自分はどこのポジションが適任か探し、チームの戦力になれることを考えてみて下さい。
チームの戦術にも対応できなければ、試合に出場できることはないので、
これも忘れずに 対応できるようにして下さい。

1番、2番、3番ポジションで起こる怪我

僕が大好きな、NBA選手のKobe bryant(レイカーズ)は、アキレス腱断裂で、
シーズンを棒に振ってしまいました。ドライブをしている際に、『プチっ』と音がしたらしいです。
ドライブをしている時、シュートを打つ時のジャンプだったりで、アキレス腱の断裂、
靭帯の損傷、断裂などが起こってしまいますね。

kobeの場合は、現在36歳という現役選手としては高年齢で筋肉もりもりの若い選手と
対戦している訳ですから、大きな怪我も起こってしまうのはある程度覚悟の上だと思いますが….

中学生や、高校生で断裂をしてしまい、選手生命を絶たれてしまう方も見てきました。
ですので、予防策としては、やはりストレッチで身体をよくほぐすことです。
怪我をしていなくても、怪我をしないために、ストレッチは、練習前、練習後に欠かさず
行ってください。 自分の身体に愛情込めて、『怪我しないでくれっ!』と念じて行うと良いですね!

夏も近づいてきて、バスケを行っている方は良い意味で待ち遠しいと思います!
いっぱい汗をかきながら、いっぱい走れますもんね!
怪我をしてしまうと、せっかくの大事な練習ができなくなってしまうのは 非常に悔しいと思いますので、怪我にはお気をつけて、練習を頑張って下さい。